特徴
角膜ヘルペス、洗眼殺菌に効果がある。
専門医コメント
菌種によっては作用時間まで60秒ほど要す
用法・用量
(有効ヨウ素濃度0.2%の原液)通常、生理食塩液で4〜8倍に希釈して用いる。
禁忌
本剤に対し過敏症又はヨードに対し過敏症の既往歴のある患者。
用法・用量に関連する注意
〈角膜ヘルペス〉10日間程続けても効果が認められない場合は、他の治療法への切替えを行うこと。
適応
角膜ヘルペス、洗眼殺菌
効果・効能
角膜ヘルペス、洗眼殺菌。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)過敏症状。
2). 眼:(頻度不明)眼刺激感、角膜びらん。
適用上の注意
14.1. 薬剤調製時の注意
希釈後は気密容器で冷蔵庫に保存し、速やかに使用すること。ただし、洗眼殺菌に使用する場合は、調製後直ちに使用すること。
14.2. 薬剤投与時の注意
沈殿を生じたり、分解を起こすことがあるので、アルカロイド、アルカリ、植物油、カルシウム、マグネシウム、水銀、その他の重金属を含む製剤とは同時に用いないこと。14.3. 薬剤交付時の注意
患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
・ 〈点眼〉薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・ 〈点眼〉他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
保管上の注意
2〜8℃保存。
組成・性状
3.1 組成
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販売名 PA・ヨード点眼・洗眼液
有効成分 1mL中
日局 ヨウ素 2mg
ポリビニルアルコール(部分けん化物) 80mg
添加剤 ヨウ化カリウム
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3.2 製剤の性状
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販売名 PA・ヨード点眼・洗眼液
性状 赤紫色・透明でやや粘稠な液体、無菌製剤
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薬効薬理
18.1 作用機序
本剤の抗ウイルス・殺菌作用はヨウ素のアミノ酸、ヌクレオチドなどに対する酸化作用によるものと考えられている。
18.2 抗ウイルス作用
本剤の滅菌蒸留水による希釈液は、AHCウイルス及びアデノウイルス8型に対して16倍希釈注)まで、ヘルペスウイルス1型及び2型に対して64倍希釈注)までウイルスの不活化に有効であった。また有効希釈度において、AHCウイルス及びアデノウイルス8型は1分以上、ヘルペスウイルス1型は30秒以上作用させれば完全に不活化された(in vitro)。
18.3 殺菌作用
本剤について、緑膿菌、ゾンネ赤痢菌、大腸菌、肺炎桿菌、モルガネラ・モルガニー、ネズミチフス菌、枯草菌、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、化膿レンサ球菌、コリネバクテリウム・ゼローシス、肺炎双球菌、モラクセラ・ラクナータ、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)及び髄膜炎菌に対する殺菌効力試験を行ったところ、滅菌精製水での80倍希釈液注)を1分作用させることで殺菌作用を示した。
また、生理食塩液での8倍希釈液による殺菌時間は次のとおりであった。
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菌種 作用時間
Staphylococcus aureus(NBRC12732) 10秒
MRSA(JCM8702) 10秒
MRSA(JCM8703) 10秒
MRSA(JCM8704) 30秒
Staphylococcus epidermidis(ATCC35984) 30秒
Streptococcus pyogenes(JCM5674) 30秒
Streptococcus pneumoniae(NBRC102642) 10秒
Pseudomonas aeruginosa(NBRC13275) 10秒
Candida albicans(NBRC1594) 10秒
Aureobasidium pullulans(NBRC4466) 10秒
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注)本剤の承認された希釈方法は生理食塩液で4〜8倍希釈である。