特徴
クリーム剤、液剤、軟膏剤があり用途などに
専門医コメント
イミダゾール系で最新の皮膚真菌症治療薬。
用法・用量
1日1回患部に塗布する。
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
適応
白癬(足白癬、体部白癬、股部白癬)、カンジダ症(指間びらん症、間擦疹)、癜風
効果・効能
次記の皮膚真菌症の治療。
1). 白癬:足白癬、体部白癬、股部白癬。
2). カンジダ症:カンジダ症の指間びらん症、カンジダ症の間擦疹。3). 癜風。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
11.2. その他の副作用
皮膚:(0.1〜5%未満)皮膚刺激感、接触皮膚炎、(頻度不明)皮膚そう痒。
重要な基本的な注意
特定の背景を有する患者に関する注意
妊婦・授妊婦
妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. 眼科用として角膜・結膜には使用しないこと。14.1.2. 著しいびらん面には使用しないこと。
14.1.3. 亀裂、びらん面には注意して使用すること。(取扱い上の注意)
20.1. 小児の手の届かない所に保管すること。
20.2. 衣類に付着すると黄色に着色することがあるので注意すること。20.3. 合成樹脂を軟化したり、塗料を溶かしたりすることがあるので注意すること。
20.4. 火気を避けて保存すること。
その他の注意
15.2. 非臨床試験に基づく情報
15.2.1. アジュバントを用いて感受性を高めた動物実験(モルモット)を実施した結果、皮膚感作性、皮膚光感作性が認められている。
15.2.2. 損傷皮膚を用いた動物実験(ラット、ODT条件)において、クリームに比較して液の経皮吸収性が高くなることが認められている。
保管上の注意
室温保存。
組成・性状
3.1 組成
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販売名 ルリコン液1%
有効成分 1mL中
ルリコナゾール 10mg
添加剤 中鎖脂肪酸トリグリセリド、マクロゴール400、メチルエチルケトン、無水エタノール、リン酸
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3.2 製剤の性状
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販売名 ルリコン液1%
色調・剤形 無色澄明の液
におい 特異なにおい
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薬効薬理
18.1 作用機序
ルリコナゾールは真菌の細胞膜の構成成分であるエルゴステロールの合成阻害作用により抗真菌作用を示す。
18.2 抗真菌作用
18.2.1 ルリコナゾールは、皮膚糸状菌(Trichophyton属、Microsporum属、Epidermophyton属)、Candida属真菌及びMalassezia属真菌に対して優れた抗真菌活性を有する(in vitro)。皮膚糸状菌の臨床分離株に対するMICは0.00012〜0.004μg/mLであり、殺真菌活性も低濃度で発現した(in vitro)。
18.2.2 ルリコナゾールは、他の病原性真菌(酵母様真菌、Aspergillus属真菌及び黒色真菌)にも強い抗真菌活性を示した(in vitro)。
18.2.3 モルモット足白癬モデルに対し、1%ルリコナゾールクリーム及び液は1日1回、2日間塗布により、いずれも感染局所の菌の陰性化を示し、治療効果は同程度であった(in vivo)。また、モルモット体部白癬モデルにおいてもクリーム及び液は1日1回、6日間の塗布により、いずれも感染局所の菌の陰性化と感染症状の改善が認められ、治療効果は同程度であった(in vivo)。
18.2.4 モルモット足底部皮膚に1%ルリコナゾールクリームを単回及び反復塗布したときのモルモット皮膚角層中の薬物濃度は全ての塗布期間で高濃度を保持した(in vivo)。
薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男子6例の上背部皮膚にルリコンクリーム1%5g又はルリコン液1%5mLを24時間単回塗布したとき、塗布12〜24時間後に低濃度の未変化体が血漿中に認められたが、薬剤除去後24時間目には定量限界未満となった。
16.1.2 反復投与
健康成人男子6例の上背部皮膚にルリコンクリーム1%5g又はルリコン液1%5mLを7日間反復塗布したとき、初回投与後6時間以降及び各回投与22時間後に低濃度の未変化体が血漿中に認められたが、薬剤除去後24時間目には定量限界未満ないし定量限界をわずかに上回る程度にまで低下した。薬剤塗布後24時間目の血漿中未変化体濃度は、最終塗布時には初回塗布時の約1.9倍(クリーム)、約1.4倍(液)に上昇したが、塗布3回目以降ほぼ一定に推移し、また、反復塗布後の血漿中未変化体濃度の消失も速やかであったことより、反復塗布による蓄積性はないものと考えられた。
16.3 分布
16.3.1 ヒト角層中薬物濃度
健康成人男子24名を対象に、同一被験者の背部にルリコンクリーム1%及びルリコン軟膏1%を単回塗布した時、角層中薬物濃度(平均値±標準偏差)は投与後12時間においてそれぞれ225.48±72.06ng/cm2及び267.83±112.24ng/cm2、投与後24時間においてそれぞれ262.00±88.69ng/cm2及び234.52±100.92ng/cm2であった。
16.5 排泄
尿中に未変化体は検出されなかった。