特徴
5%ブドウ糖加酢酸リンゲル液。等張電解質
専門医コメント
ICUにおいて、乳酸リンゲル液などのba
用法・用量
通常成人、1回500mL〜1000mLを点滴静注する。投与速度は通常成人ブドウ糖として1時間あたり0.5g/kg体重以下とする。なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
腎機能用量
CCr<60・透析:腎疾患に基づく腎不全のある患者では水・電解質異常を起こす、又は増悪するおそれがあるため慎重投与
適応
循環血液量及び組織間液の減少時における細胞外液の補給・補正,代謝性アシドーシスの補正,エネルギーの補給
効果・効能
循環血液量減少時及び組織間液減少時における細胞外液の補給・細胞外液の補正、代謝性アシドーシスの補正、エネルギー補給。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
11.2. その他の副作用
1). 大量・急速投与:(頻度不明)脳浮腫、肺水腫、末梢浮腫。2). 代謝異常:(頻度不明)高血糖、尿糖。
3). 肝臓:(頻度不明)肝機能障害。
慎重投与
1.腎疾患に基づく腎不全のある患者[酸塩基平衡異常、電解質異常が起こることがある]。
2.心不全のある患者[体液量の過剰により心負荷を起こすことがある]。3.高張性脱水症の患者[細胞内、組織間液が増加し浮腫を起こすことがある]。4.閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者[体液量が過剰となることがある]。5.糖尿病の患者。
重要な基本的な注意
特定の背景を有する患者に関する注意
合併症・既往歴等のある患者
9.1.1. 糖尿病の患者:血糖値が上昇することにより、症状が悪化するおそれがある。
9.1.2. 心不全の患者:循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。9.1.3. 高張性脱水症の患者:水分補給が必要であり、電解質を含む本剤の投与により症状が悪化するおそれがある。
9.1.4. 閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者:水分、電解質等の排泄が障害されているため、症状が悪化するおそれがある。
腎機能障害患者
腎機能障害患者:水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。
高齢者
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
妊婦・授妊婦
妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等
低出生体重児、新生児、乳児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 全般的な注意
14.1.1. 使用時には、感染に対する配慮をすること。14.1.2. 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(凹部)に垂直にゆっくりと刺すこと(斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある)、また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
14.2. 薬剤調製時の注意
薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
14.3. 薬剤投与時の注意
14.3.1. 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと(輸液セット内に空気が流入するおそれがある)。
14.3.2. 容器の目盛りは目安として使用すること。14.3.3. 残液は使用しないこと。
取扱い上の注意
20.1. 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。20.2. 次の場合には使用しないこと。
・ 外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合には使用しないこと。・ 容器から薬液が漏れている場合には使用しないこと。
・ 性状その他薬液に異状が認められる場合には使用しないこと。・ ゴム栓部のシールがはがれている場合には使用しないこと。
保管上の注意
室温保存。
組成・性状
3.1 組成
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販売名 ヴィーンD輸液
容量 500mL
有効成分(1袋中) 日局 ブドウ糖 25.0g
日局 塩化ナトリウム 3.0g
日局 塩化カリウム 0.15g
日局 塩化カルシウム水和物 0.10g
日局 酢酸ナトリウム水和物 1.90g
添加剤 pH調節剤 適量
熱量 100kcal
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電解質濃度(mEq/L:理論値) Na+ K+ Ca2+ Cl− CH3COO−
130 4 3 109 28
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3.2 製剤の性状
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販売名 ヴィーンD輸液
剤形 水性注射剤
性状 無色〜微黄色澄明の液で、弱い塩味と甘味がある。
pH 4.0〜6.5
浸透圧比(生理食塩液に対する比) 1.8〜2.1
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薬効薬理
18.1 作用機序
本剤は水分、電解質及びエネルギーの補給効果を示す。
18.2 循環動態に及ぼす作用
本剤投与によりイヌ(雑種成犬)の実験的出血性ショックモデルにおける循環動態(血圧、心拍数及び血流量)の異常が改善した。また、本剤はショック犬の腎機能及び肝機能に対して影響を与えなかった。