特徴
通年性アレルギー性鼻炎(軽症、中等度以上
専門医コメント
旧世代の第二世代I類抗ヒスタミン薬でる。
用法・用量
1.気管支喘息:通常、アゼラスチン塩酸塩として1回2mgを、朝食後及び就寝前の1日2回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。2.アレルギー性鼻炎及び蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、アトピー性皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹:通常、アゼラスチン塩酸塩として1回1mgを、朝食後及び就寝前の1日2回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
腎機能用量
腎機能正常者と同じ
適応
気管支喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、アトピー性皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹
効果・効能
1.気管支喘息。
2.アレルギー性鼻炎。
3.蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、アトピー性皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹。
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
その他の副作用
1.精神神経系:(頻度不明)眠気、倦怠感、眩暈、頭痛、手足のしびれ。2.消化器:(頻度不明)口渇、悪心・嘔吐、口内の荒れ及び口周囲の荒れ、食欲不振、胸やけ、胃部不快感、腹痛、便秘、下痢。
3.循環器:(頻度不明)顔面ほてり、動悸。
4.呼吸器:(頻度不明)鼻乾燥、息苦しさ。
5.肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、Al−P上昇等。
6.過敏症:(頻度不明)発疹[このような症状が現れた場合には投与を中止する]。7.血液:(頻度不明)白血球増多。
8.泌尿器:(頻度不明)頻尿、排尿困難、血尿。
9.その他:(頻度不明)苦味感、味覚異常、浮腫、月経異常。
重要な基本的な注意
1.眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作には従事させないように十分注意する。
2.長期ステロイド療法を受けている患者で、本剤投与によりステロイド減量をはかる場合は十分な管理下で徐々に行う。
3.気管支喘息に用いる場合、本剤はすでに起こっている発作を速やかに軽減する薬剤ではないので、このことを患者に十分説明しておく必要がある。4.本剤を季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
高齢者
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意する。
妊婦・授妊婦
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験(ラット)で大量投与(臨床用量の370倍以上)による催奇形作用が報告されている]。
2.授乳中の婦人に投与をすることを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている]。
小児等
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児又は幼児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
取扱い上の注意
安定性試験結果の概要:加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
その他の注意
薬剤自身の味である苦味のため苦味感、味覚異常が現れることがある。
保管上の注意
気密容器。
組成・性状
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品名 アゼラスチン塩酸塩錠1mg「日医工」
有効成分 アゼラスチン塩酸塩
含量 1錠中 1mg
剤形・色調 白色のフィルムコーティング錠
外形 <<図省略>> <<図省略>> 直径 6.1mm
厚さ 2.8mm
質量 80mg
識別コード ◇HH1
添加物 乳糖、セルロース、カルメロースカルシウム、ヒプロメロース、タルク、ステアリン酸マグネシウム、アンモニオアルキルメタクリレートコポリマー、マクロゴール、酸化チタン、カルナウバロウ
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薬効薬理
抗ロイコトリエン作用
ロイコトリエン遊離抑制及び直接拮抗作用を示す(モルモット)。
抗ヒスタミン作用
ヒスタミン直接拮抗作用を示す(モルモット摘出腸管)。
抗アレルギー作用
同種受身皮膚アナフィラキシー(PCA)反応において抑制作用を示す(ラット)。
薬物動態
1.生物学的同等性試験
アゼラスチン塩酸塩錠0.5mg「日医工」及び標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(アゼラスチン塩酸塩として0.5mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
また、アゼラスチン塩酸塩錠1mg「日医工」及び標準製剤をそれぞれ2錠(アゼラスチン塩酸塩として2mg)投与した場合においても、同様に両剤の生物学的同等性が確認された。
<アゼラスチン塩酸塩錠0.5mg「日医工」>
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判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0−48(pg・hr/mL) Cmax(pg/mL) Tmax(hr) t1/2(hr)
アゼラスチン塩酸塩錠0.5mg「日医工」 2918±1702 140.52±65.15 5.7±1.2 17.62±6.38
標準製剤(錠剤、0.5mg) 2660±1586 129.10±60.70 5.8±0.8 16.75±3.75
(1錠投与、Mean±S.D.、n=12)
(t1/2のみn=11)
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<<図省略>>
<アゼラスチン塩酸塩錠1mg「日医工」>
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判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0−48(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(hr) t1/2(hr)
アゼラスチン塩酸塩錠1mg「日医工」 49.99±10.28 3.25±0.63 3.43±0.94 15.52±6.04
標準製剤(錠剤、1mg) 49.60±7.47 3.26±0.50 2.86±1.03 16.96±9.24
(2錠投与、Mean±S.D.、n=14)
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<<図省略>>
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
2.溶出挙動
アゼラスチン塩酸塩錠1mg「日医工」は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたアゼラスチン塩酸塩錠(1mg錠)の溶出規格に適合していることが確認されている。