Antaa DI

drug

レリフェン錠400mg

特徴

  • 妊娠末期禁忌。妊婦(妊娠後期を除く)又は

専門医コメント

全体的な使用経験の少なさから、小児に対す

用法・用量

通常、成人にはナブメトンとして800mgを1日1回食後に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。

禁忌

2.1. 消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン生合成抑制作用により胃の血流量が減少し、消化性潰瘍を悪化させるおそれがある]〔9.1.2参照〕。2.2. 重篤な血液異常のある患者〔9.1.3参照〕。2.3. 重篤な腎障害のある患者〔9.2.1参照〕。

2.4. 重篤な肝障害のある患者〔9.3.1参照〕。

2.5. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

2.6. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発させるおそれがある]。2.7. 妊娠末期の女性〔9.5.1参照〕。

用法・用量に関連する注意

7.1. 〈効能共通〉他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。7.2. 〈変形性関節症の消炎・鎮痛〉変形性関節症の消炎・鎮痛の場合、朝食後投与が望ましい。

腎機能用量

30≦CCr<60:高齢者、高血圧、糖尿病、心不全、利尿薬の併用されている症例など、腎障害のリスクの高い患者には漫然と投与しない

CCr<30:禁忌(腎機能を悪化させる恐れがある)

適応

関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎の消炎・鎮痛

効果・効能

次記疾患並びに症状の消炎・鎮痛:関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、蕁麻疹、顔面浮腫等)があらわれることがある。11.1.2. 間質性肺炎(頻度不明):発熱、咳嗽、労作時息切れ等の呼吸器症状があらわれた場合には、速やかに胸部X線、速やかに血液ガス分析等の検査を実施し、間質性肺炎が疑われる場合には直ちに投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤を投与するなど適切な処置を行うこと。

11.1.3. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)(いずれも頻度不明)。

11.1.4. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇、Al−P上昇を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。11.1.5. ネフローゼ症候群、腎不全(いずれも頻度不明)。11.1.6. 血管炎(頻度不明)。

11.1.7. 光線過敏症(頻度不明):皮膚の露光部に発赤、水疱等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11.1.8. 心筋梗塞、脳血管障害(いずれも頻度不明):心筋梗塞、脳血管障害等の心血管系血栓塞栓性事象があらわれることがある。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 過敏症:(0.1〜5%未満)発疹、そう痒感。

2). 消化器:(0.1〜5%未満)胃部不快感、胃痛、嘔気、下痢、食欲不振、腹痛、心窩部痛、消化不良、口渇、便秘、口内炎、心窩部不快感、胃重感、(0.1%未満)嘔吐、(頻度不明)消化性潰瘍、胃腸出血。

3). 精神神経系:(0.1〜5%未満)めまい、頭痛、(0.1%未満)眠気。4). 血液:(0.1〜5%未満)好酸球増多、(頻度不明)白血球減少。5). 肝臓:(0.1〜5%未満)AST上昇、ALT上昇、Al−P上昇。6). 腎臓:(0.1〜5%未満)BUN上昇、(0.1%未満)血清クレアチニン上昇、(頻度不明)蛋白尿。

7). その他:(0.1〜5%未満)浮腫。

重要な基本的な注意

8.1. 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。

8.2. 慢性疾患(関節リウマチ等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。

・ 慢性疾患(関節リウマチ等)に対し本剤を長期投与する場合には定期的に尿検査、血液検査及び肝機能検査等を行うこと。

・ 慢性疾患(関節リウマチ等)に対し本剤を用いる場合には、薬物療法以外の療法も考慮すること。

8.3. 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。・ 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、急性炎症、疼痛及び発熱の程度を考慮し、投与すること。

・ 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、原則として長期投与を避けること。・ 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、原因療法があればこれを行うこと。(特定の背景を有する患者に関する注意)

合併症・既往歴等のある患者

9.1.1. 消化性潰瘍の既往歴のある患者:消化性潰瘍を再発させるおそれがある。9.1.2. 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者:本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること(ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能又は効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある)〔2.1参照〕。9.1.3. 血液異常<重篤な血液異常を除く>又はその既往歴のある患者:血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある〔2.2参照〕。

9.1.4. 心機能障害のある患者:プロスタグランジン生合成抑制作用により、浮腫、循環体液量の増加が起こり、心臓の仕事量が増加するため、症状を悪化させるおそれがある。

9.1.5. 高血圧症の患者:プロスタグランジン生合成抑制作用により、浮腫、循環体液量の増加が起こり、血圧を上昇させるおそれがある。

9.1.6. 気管支喘息<アスピリン喘息又はその既往歴を除く>の患者:喘息発作を悪化させるおそれがある。

9.1.7. 潰瘍性大腸炎の患者:症状を悪化させるおそれがある。9.1.8. クローン病の患者:症状を悪化させるおそれがある。9.1.9. 感染症合併している患者:必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること(感染症を不顕性化するおそれがある)。(腎機能障害患者)

9.2.1. 重篤な腎障害のある患者:投与しないこと(プロスタグランジン生合成抑制作用による腎血流量の低下等により、腎障害を悪化させるおそれがある)〔2.3参照〕。

9.2.2. 腎障害<重篤な腎障害を除く>又はその既往歴のある患者:腎障害を悪化又は再発させることがある。

肝機能障害患者

9.3.1. 重篤な肝障害のある患者:投与しないこと(副作用として肝障害が報告されており、肝障害を更に悪化させるおそれがある)〔2.4参照〕。9.3.2. 肝障害<重篤な肝障害を除く>又はその既往歴のある患者:肝障害を悪化又は再発させるおそれがある。

相互作用

10.2. 併用注意:

1). クマリン系抗凝血剤(ワルファリン等)[抗凝血作用を増強することがあるので、用量を調節するなど注意すること(本剤の蛋白結合率は高いので、これらの薬剤の血漿蛋白結合と競合し、それらの遊離型の血中濃度を増加し、作用が増強されるためと考えられている)]。

2). スルホニル尿素系血糖降下剤(トルブタミド等)[血糖降下作用を増強することがあるので、用量を調節するなど注意すること(本剤の蛋白結合率は高いので、これらの薬剤の血漿蛋白結合と競合し、それらの遊離型の血中濃度を増加し、作用が増強されるためと考えられている)]。

3). チアジド系利尿剤(ヒドロクロロチアジド等)、ループ利尿剤(フロセミド等)[利尿作用を減弱するおそれがある(本剤のプロスタグランジン生合成抑制作用により、水、ナトリウムの腎排泄を減少させるためと考えられる)]。4). メトトレキサート[血中メトトレキサート濃度を上昇させ作用を増強するおそれがあるので血中メトトレキサート濃度に注意し、必要があれば、用量を調節すること(本剤のプロスタグランジン生合成抑制作用により、これらの薬剤の腎排泄が減少し、血中濃度が上昇するためと考えられる)]。

5). リチウム製剤(炭酸リチウム)[血中リチウム濃度を上昇させリチウム中毒を起こすおそれがあるので血中リチウム濃度に注意し、必要があれば、用量を調節すること(本剤のプロスタグランジン生合成抑制作用により、これらの薬剤の腎排泄が減少し、血中濃度が上昇するためと考えられる)]。

高齢者

副作用の発現に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。

妊婦・授妊婦

妊婦

9.5.1. 妊娠末期の女性:投与しないこと(動物実験(ラット)で分娩遅延が報告されており、また、妊娠末期のラットに投与した実験で、胎仔動脈管収縮が報告されている)〔2.7参照〕。

9.5.2. 妊婦<妊娠末期を除く>又は妊娠している可能性のある女性:治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(投与する際には、必要最小限にとどめ、羊水量、胎児の動脈管収縮を疑う所見を妊娠週数や投与日数を考慮して適宜確認するなど慎重に投与すること)。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(全身作用を期待する製剤)を妊娠中期の妊婦に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている)。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意

14.1. 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的不妊が認められたとの報告がある。

保管上の注意

室温保存。

組成・性状

3.1 組成

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販売名 レリフェン錠400mg

有効成分 1錠中「日局」ナブメトン400mg

添加剤 結晶セルロース、ヒプロメロース、デンプングリコール酸Na、ステアリン酸Mg、酸化チタン、マクロゴール、カルナウバロウ

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3.2 製剤の性状

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販売名 レリフェン錠400mg

色・剤形 白色〜帯黄白色のフィルムコート錠

外形 表 <<図省略>>

裏 <<図省略>>

側面 <<図省略>>

直径 11.1mm

厚さ 5.6mm

重量 498mg

識別コード 錠剤本体:REL/PTP:Sc102

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薬効薬理

18.1 作用機序

ナブメトンは経口投与されたとき未変化体のまま吸収され、体内で速やかに活性代謝物に変換される。この活性代謝物6‐メトキシ‐2‐ナフチル酢酸はシクロオキシゲナーゼ活性抑制作用を有し、プロスタグランジン生合成を阻害することによって、抗炎症、鎮痛作用を発揮する。

18.2 抗炎症作用

ラットのカラゲニン足浮腫、モルモットの紫外線紅斑及びラットのアジュバント関節炎における抗炎症作用はアスピリンの約2.5〜6倍であった。

18.3 鎮痛作用

ラットの炎症性疼痛(Randall‐Selitto法)及びマウスの化学物質(酢酸Writhing法)に対する鎮痛作用はアスピリンの約2倍であった。

薬物動態

16.1 血中濃度

16.1.1 単回投与

健康成人男性(6例)にナブメトン800mgを食後単回経口投与したところ速やかに吸収され、血中には大部分が活性代謝物6‐メトキシ‐2‐ナフチル酢酸の形で存在し、未変化体はほとんど検出されなかった。6‐メトキシ‐2‐ナフチル酢酸は約4時間で最高血中濃度に達し、約21時間の半減期で減少した。

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tmax 4.0±1.8時間

Cmax 36.7±8.5μg/mL

t1/2 20.5±2.2時間

Mean±S.D.、n=6

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健康成人男性6例にナブメトン800mgを食後に経口投与した場合の血清中活性代謝物濃度

<<図省略>>

16.1.2 反復投与

健康成人男性(6例)にナブメトン800mgを1日1回7日間反復経口投与したとき、6‐メトキシ‐2‐ナフチル酢酸の血中濃度は投与後4日目で定常状態に達した。7日目投与後の半減期は約19時間と単回投与時のそれと大きな差はなかった。

また、関節リウマチ患者(7例)にナブメトン800mgを1日1回42日間反復経口投与し、血清中6‐メトキシ‐2‐ナフチル酢酸濃度を測定した。3日目の投与直前値は28.7μg/mL、42日目では31.8μg/mL、3日目の投与後4時間値は54.1μg/mL、42日目では57.6μg/mLであり、血清中濃度は3日目で定常状態となっていた。これらの値は健康成人男性にナブメトン800mgを1日1回7日間反復経口投与したときの4日目及び7日目の投与直前値と比べ1.2〜1.4倍高かった。

16.3 分布

関節リウマチ患者(16例)にナブメトン800mgを1日1回42日間反復経口投与し、血清中の蛋白結合率を測定したところ、投与後1日目から42日目まで成人及び高齢患者とも99%以上であった。

16.5 排泄

健康成人男性(6例)にナブメトン800mgを単回経口投与した後の尿中排泄は6‐メトキシ‐2‐ナフチル酢酸が抱合体として25.6%排泄されたが、未変化体は検出されなかった。また、本剤の主要排泄経路は腎であった。

16.6 特定の背景を有する患者

16.6.1 高齢者

高齢(69〜75歳)の関節リウマチ患者(9例)にナブメトン800mgを1日1回42日間反復経口投与し血清中6‐メトキシ‐2‐ナフチル酢酸濃度を測定した。高齢患者群の血清中濃度は成人患者群とほぼ同じであり、両群間に有意差はなかった。