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クロルフェネシンカルバミン酸エステル錠125mg「NP」

クロルフェネシンカルバミン酸エステル125mg錠

中枢性筋弛緩薬 >>

特徴

  • 中枢性筋弛緩薬。

専門医コメント

中枢系筋弛緩薬としての処方頻度はかなり低

用法・用量

通常、成人にはクロルフェネシンカルバミン酸エステルとして1回250mgを1日3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌

2.1. 本剤及び類似化合物(メトカルバモール等)に対し、過敏症の既往歴のある患者。

2.2. 肝障害患者〔9.3.1参照〕。

腎機能用量

慎重投与

適応

腰背痛症、変形性脊椎症、椎間板ヘルニア、脊椎分離・すべり症、脊椎骨粗鬆症、頸肩腕症候群

効果・効能

運動器疾患に伴う有痛性痙縮:腰背痛症、変形性脊椎症、椎間板ヘルニア、脊椎分離症・脊椎辷り症、脊椎骨粗鬆症、頸肩腕症候群。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. ショック(頻度不明)。

11.1.2. 中毒性表皮壊死症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 精神神経系:(0.1〜1%未満)めまい・ふらつき、ねむけ、(0.1%未満)頭痛・頭重感、倦怠感、脱力感。

2). 消化器:(0.1〜1%未満)腹痛[胃痛、胃部不快感を含む]、*消化不良[*:胃もたれ(膨満感、胃重感)、胸やけ、食欲不振を含む]、嘔気、胃腸障害、(0.1%未満)下痢、便秘、口内乾燥、舌炎、悪心。

3). 血液:(頻度不明)白血球減少、血小板減少。

4). 過敏症:(0.1〜1%未満)発疹[皮疹、薬疹を含む]、(0.1%未満)浮腫・腫脹感、そう痒感、口内炎、熱感。

頻度は承認時の一般臨床試験及び市販後の調査の合算に基づいている。

慎重投与

1.肝障害の既往歴のある患者。

2.腎障害のある患者[The United States DISPENSATORY,27th Ed.301(1973);MARTINDALE The Extra Pharmacopoeia,26th Ed.1891(1972)に注意して投与せよと記載され、これに準拠した]。

重要な基本的な注意

ねむけ、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。(特定の背景を有する患者に関する注意)

腎機能障害患者

腎機能障害患者:The United States DISPENSATORY, 27th Ed.301(1973)及びMARTINDALE The Extra Pharmacopoeia, 26th Ed.1891(1972)に準拠した。(肝機能障害患者)

9.3.1. 肝障害患者:投与しないこと(Modern Drug Encyclopedia, 13th Ed.155(1975)に準拠した)〔2.2参照〕。9.3.2. 肝障害の既往歴のある患者。

相互作用

10.2. 併用注意:

フェノチアジン系薬剤(クロルプロマジン塩酸塩等)、中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体等)、モノアミン酸化酵素阻害剤、アルコール[相互に作用を増強することがあるので、用量を調節するなど注意すること(機序は不明である)]。

高齢者

減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。

妊婦・授妊婦

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意

14.1. 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。

その他の注意

15.1. 臨床使用に基づく情報

国内の臨床試験で8週間を超えた投与例は限られており、本剤を長期間投与する場合は、臨床検査(血液検査、尿検査及び肝機能検査等)を行うことが望ましい。

保管上の注意

室温保存。

組成・性状

3.1 組成

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販売名 有効成分 添加剤

クロルフェネシンカルバミン酸エステル錠125mg「NP」 1錠中 日本薬局方 クロルフェネシンカルバミン酸エステル 125mg 結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、D‐マンニトール、軽質無水ケイ酸、硬化油

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3.2 製剤の性状

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販売名 性状 外形・大きさ

直径(mm) 厚さ(mm) 重量(mg)

識別コード

クロルフェネシンカルバミン酸エステル錠125mg「NP」 白色の素錠 <<図省略>> <<図省略>> <<図省略>>

8.0 3.3 180

NP‐751

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薬効薬理

18.1 作用機序

脊髄の多シナプス反射経路中の介在ニューロンを選択的に抑制することによって骨格筋の弛緩をもたらすので、中枢性筋弛緩薬と呼ばれる。臨床的には、腰痛などの治療補助薬として用いられる。

薬物動態

16.1 血中濃度

16.1.1 生物学的同等性試験

〈クロルフェネシンカルバミン酸エステル錠125mg「NP」〉

クロルフェネシンカルバミン酸エステル錠125mg「NP」とリンラキサー錠125mgのそれぞれ2錠(クロルフェネシンカルバミン酸エステルとして250mg)を、クロスオーバー法により健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中クロルフェネシンカルバミン酸エステル濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC0→12hr、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。

薬物動態パラメータ

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

                             判定パラメータ                         参考パラメータ

                             AUC0→12hr(μg・hr/mL) Cmax(μg/mL) Tmax(hr)  t1/2(hr)

クロルフェネシンカルバミン酸エステル錠125mg「NP」 19.44±2.74          3.78±0.39   1.50±0.52 3.07±1.39

リンラキサー錠125mg                 18.48±3.35          3.64±0.27   1.42±0.51 2.72±0.96

(Mean±S.D.、n=12)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

血漿中クロルフェネシンカルバミン酸エステル濃度推移

<<図省略>>

血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

〈クロルフェネシンカルバミン酸エステル錠250mg「NP」〉

クロルフェネシンカルバミン酸エステル錠250mg「NP」とリンラキサー錠250mgのそれぞれ1錠(クロルフェネシンカルバミン酸エステルとして250mg)を、クロスオーバー法により健康成人男子に絶食単回経口投与して血清中クロルフェネシンカルバミン酸エステル濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC0→12hr、Cmax)の平均値の差の95%信頼区間は±20%の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。

薬物動態パラメータ

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

                             判定パラメータ                         参考パラメータ

                             AUC0→12hr(μg・hr/mL) Cmax(μg/mL) Tmax(hr)  t1/2(hr)

クロルフェネシンカルバミン酸エステル錠250mg「NP」 19.906±3.621        3.94±0.42   1.90±0.57 4.13±0.76

リンラキサー錠250mg                 19.229±2.421        3.92±0.37   1.90±0.57 4.15±1.07

(Mean±S.D.、n=10)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

血漿中クロルフェネシンカルバミン酸エステル濃度推移

<<図省略>>

血漿中濃度ならびにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。