Antaa DI

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フルオロメトロン点眼液0.02%「NIT」

フルオロメトロン0.02%1mL点眼液

副腎皮質ステロイド(眼科) >>

特徴

  • 強弱の目安はオルガドロン=リンデロンA=

専門医コメント

よほど炎症が強くない限り、最初はフルメト

用法・用量

用時よく振りまぜたのち、通常1回1〜2滴、1日2〜4回点眼する。年齢、症状に応じ適宜増減する。

禁忌

2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

適応

外眼部(0.1%は前眼部にも)の炎症性疾患(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、上強膜炎など)

効果・効能

外眼部の炎症性疾患(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、上強膜炎等)。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

11.1. 重大な副作用

11.1.1. 緑内障(頻度不明):連用により、数週後から眼内圧亢進、緑内障があらわれることがある〔8.1参照〕。

11.1.2. 角膜ヘルペス、角膜真菌症、緑膿菌感染症(いずれも頻度不明):角膜ヘルペス、角膜真菌症、緑膿菌感染症等を誘発することがある。11.1.3. 穿孔(頻度不明):角膜ヘルペス、角膜潰瘍又は角膜外傷等に投与した場合には角膜穿孔を生ずることがある〔9.1.1、9.1.2参照〕。11.1.4. 後嚢下白内障(頻度不明):長期投与により、後嚢下白内障があらわれることがある。

その他の副作用

11.2. その他の副作用

1). 眼:(頻度不明)眼刺激、結膜充血、角膜沈着物、眼瞼炎、眼瞼皮膚炎。2). 下垂体・副腎皮質系機能(長期連用した場合):(頻度不明)下垂体・副腎皮質系機能抑制。

3). 皮膚:(頻度不明)発疹。

4). その他:(頻度不明)創傷治癒遅延。

重要な基本的な注意

8.1. 連用により、数週後から眼内圧亢進、緑内障があらわれることがあるので、定期的に眼内圧検査を実施すること〔11.1.1参照〕。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

9.1.1. 角膜上皮剥離又は角膜潰瘍のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(症状が増悪するおそれがあり、また、角膜穿孔を生ずるおそれがある)〔11.1.3参照〕。

9.1.2. ウイルス性結膜疾患・ウイルス性角膜疾患、結核性眼疾患、真菌性眼疾患又は化膿性眼疾患のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと(症状が増悪するおそれがあり、また、角膜穿孔を生ずるおそれがある)〔11.1.3参照〕。

高齢者

一般に生理機能が低下している。

妊婦・授妊婦

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。長期・頻回投与を避けること。

小児等

特に2歳未満の場合には、慎重に投与すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

適用上の注意

14.1. 薬剤交付時の注意

患者に対し次の点に注意するよう指導すること。

・ 点眼前にキャップをしたまま点眼容器をよく振ること。・ 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。

・ 患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1〜5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。

・ 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。

取扱い上の注意

本剤は、保管の仕方によっては振り混ぜても粒子が分散しにくくなる場合があるので、上向きに保管すること。

保管上の注意

室温保存。

組成・性状

3.1 組成

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販売名 フルオロメトロン点眼液0.02%「NIT」

有効成分 1mL中

フルオロメトロン 0.2mg

添加剤 ポリソルベート80、ベンザルコニウム塩化物、無水リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム水和物、等張化剤

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3.2 製剤の性状

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販売名 フルオロメトロン点眼液0.02%「NIT」

pH 5.5〜7.5

浸透圧比 0.9〜1.1

性状 振りまぜるとき白濁、無菌水性懸濁点眼剤

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薬効薬理

18.1 作用機序

フルオロメトロンは合成副腎皮質ホルモンで、天然の糖質コルチコイドと同じ機序により抗炎症作用を発現する。糖質コルチコイドは受容体に結合して特定の遺伝子の転写を開始あるいは阻害する。その結果、起炎物質の生合成抑制と炎症細胞の遊走抑制により抗炎症作用を現すと考えられる。

18.2 抗炎症作用

フルオロメトロン点眼液をウサギのフェリチンあるいはウシ血清蛋白による実験的ブドウ膜炎に用いると、同濃度のデキサメタゾン点眼液と同等の炎症抑制効果を示した。

18.3 生物学的同等性試験

18.3.1 家兎実験的外眼部炎症モデルに対する効果

フルオロメトロン点眼液0.02%「NIT」とフルメトロン点眼液0.02%の効果を界面活性剤による家兎実験的急性炎症モデルを用いて、Draize法に準じた炎症強度により評価した。分散分析を行った結果、両群に有意差は認められず、生物学的に同等であると判断された。

<<図省略>>

18.3.2 家兎実験的急性炎症モデルに対する効果

フルオロメトロン点眼液0.1%「NIT」とフルメトロン点眼液0.1%の効果をマスタードオイルによる家兎実験的急性炎症モデルを用いて、Draize法に準じた炎症強度により評価した。分散分析を行った結果、両群に有意差は認められず、生物学的に同等であると判断された。

<<図省略>>

薬物動態

16.3 分布

0.1%3H‐フルオロメトロン懸濁液25μLをウサギに点眼すると、眼組織フルオロメトロン濃度は角膜では5分後に、房水では45分後にそれぞれ1.99μg/g、0.16μg/gのピークを示した。点眼30分後の各組織濃度は、角膜1.544μg/g、球結膜0.738μg/g、虹彩0.320μg/g、強膜0.178μg/g、房水0.154μg/gであった。また、フルオロメトロンの眼組織からの消失速度は、デキサメタゾン、プレドニゾロン酢酸エステルに比べて速かった。