特徴
メディエーター遊離抑制薬に分類される。
専門医コメント
アレジオンの登場以来処方頻度は減ったよう
用法・用量
通常、1回1滴、1日2回(朝、夕)点眼する。
適応
アレルギー性結膜炎、春季カタル
効果・効能
アレルギー性結膜炎、春季カタル。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
その他の副作用
11.2. その他の副作用
眼:(1%未満)眼瞼炎、眼刺激、結膜充血、眼脂、(頻度不明)眼そう痒感、結膜炎。
重要な基本的な注意
特定の背景を有する患者に関する注意
妊婦・授妊婦
妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
小児等
低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意
患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
・ 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・ 点眼したときに液が眼瞼皮膚等についた場合には、すぐにふき取ること。・ 患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1〜5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。
・ 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
保管上の注意
室温保存。
組成・性状
3.1 組成
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販売名 ペミロラストK点眼液0.1%「TS」
有効成分 1mL中 日局 ペミロラストカリウム 1mg
添加剤 クエン酸水和物、トロメタモール、グリセリン、ベンザルコニウム塩化物
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3.2 製剤の性状
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販売名 ペミロラストK点眼液0.1%「TS」
pH 7.5〜8.5
浸透圧比 0.7〜0.9
性状 無色澄明の無菌水性点眼剤
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薬効薬理
18.1 作用機序
ラット腹腔肥満細胞において膜のリン脂質代謝阻害によりケミカルメディエーターの遊離を抑制する(in vitro)。
また、ヒト肺、ヒト末梢白血球及びモルモット肺からの抗原あるいは抗IgE抗体刺激によるヒスタミン、SRS‐Aなどの遊離を抑制する(in vitro)。
18.2 実験的アレルギー性結膜炎抑制作用
ラットを用いたI型アレルギー反応による結膜の血管透過性亢進に対して静脈内投与及び点眼で強い抑制作用を示した。
18.3 作用持続性
ウサギ受動感作アレルギー性結膜炎に対する抑制作用を経時的に検討した結果、2時間後で約60%の最高抑制率を示した後、40〜50%程度の有意な抑制作用を12時間後まで維持した。
18.4 生物学的同等性試験
18.4.1 Compound48/80誘発血管透過性亢進抑制作用
ラットの眼球結膜下にCompound48/80溶液を注射することにより結膜炎を惹起し、本剤、アレギサール点眼液0.1%又は基剤の何れかを炎症惹起の15分前及び5分前の2回、1回10μLを患部に点眼した。炎症惹起の直前にエバンスブルー溶液を静脈内に注射し、炎症惹起30分後の組織中漏出色素量を血管透過性の指標とし、本剤及びアレギサール点眼液0.1%において得られた抽出色素の吸光度を用いて90%信頼区間法により生物学的同等性の検証を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であったことから、両剤の生物学的同等性が確認された。
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抽出色素の吸光度(620nm)
本剤 0.1379±0.0102##
アレギサール点眼液0.1% 0.1413±0.0063##
基剤 0.2508±0.0297
平均値±標準誤差、各群n=10
##:p<0.01(Dunnett多重比較検定、対基剤)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−表終了−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
18.4.2 PCA誘発血管透過性亢進抑制作用
ラットの眼球結膜下に抗Egg Albuminラット抗血清を注射することにより感作し、その48時間後にEgg Albumin/エバンスブルー溶液を静脈内注射することによりanaphylaxis反応を惹起した。本剤、アレギサール点眼液0.1%又は基剤の何れかをアレルギー反応惹起の15分前及び5分前に10μLを点眼した。反応惹起30分後の組織中漏出色素量を血管透過性の指標とし、本剤及びアレギサール点眼液0.1%において得られた抽出色素の吸光度を用いて90%信頼区間法により生物学的同等性の検証を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であったことから、両剤の生物学的同等性が確認された。
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抽出色素の吸光度(620nm)
本剤 0.1187±0.0074##
アレギサール点眼液0.1% 0.1160±0.0064##
基剤 0.4584±0.0553
平均値±標準誤差、各群n=6
##:p<0.01(Dunnett多重比較検定、対基剤)
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薬物動態
16.3 分布
0.1%ペミロラストカリウム点眼液50μLをウサギに点眼したときの眼組織中のペミロラスト濃度は、結膜、角膜及び前部強膜等の外眼部では内眼部に比べて高い値を示した。角膜及び前部強膜ではペミロラスト濃度は経時的に低下したが、結膜では滞留性があり、点眼後24時間でも十分薬効を期待できる濃度を維持した。房水、虹彩・毛様体及び網脈絡膜では点眼後15〜30分に最大となり、8時間以降では痕跡程度となった。水晶体、硝子体への移行はわずかであった。血漿では、点眼後15分にわずかに検出されたが、4時間では検出限界(1.0ng/mL)以下となった。
16.8 その他
16.8.1 生物学的同等性試験
(1)家兎眼結膜中における薬物滞留性
家兎の片眼に本剤又はアレギサール点眼液0.1%をそれぞれ50μL点眼し、点眼後0.25、1、3、8、24、72及び120時間後に眼瞼結膜を摘出した。結膜中ペミロラストカリウム濃度を指標とし、本剤及びアレギサール点眼液0.1%において得られたペミロラストカリウム濃度についてStudentのt検定による統計解析を行った結果、いずれの測定時点においても有意な差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された。
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時間(hr) ペミロラストカリウム濃度(ng/g組織重量)
0.25 1 3 8 24 72 120
本剤 8582.2±2873.1 948.1±312.9 1016.7±243.3 14.2±9.1 96.1±41.9 56.4±30.4 10.8±10.8
アレギサール点眼液0.1% 8397.6±2744.8 1071.3±507.2 1136.5±264.6 31.3±13.4 236.0±85.5 20.9±13.5 5.0±5.0
(平均値±標準誤差、各群n=5)
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