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レボフロキサシン点眼液0.5%「TYK」

レボフロキサシン水和物液

ニューキノロン系 >>

特徴

  • LVFX。第3世代。第2世代ニューキノロ

専門医コメント

フルオロキノロン系の抗菌薬で、キノロン系

用法・用量

1回1滴、1日3回点眼する。なお、症状により適宜増減する。

禁忌

本剤の成分、オフロキサシン及びキノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者。

用法・用量に関連する注意

<用法・用量に関連する使用上の注意>

1.本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめる。

2.本剤におけるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対する有効性は証明されていないので、MRSAによる感染症が明らかであり、臨床症状の改善が認められない場合、速やかに抗MRSA作用の強い薬剤を投与する。

腎機能用量

20≦CCr<50:初日500mgを1回、以後1日1回250mg

CCr<20・透析:初日500mgを1回、3日目以降1回250mgを2日に1回

適応

表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎・扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎、子宮頸管炎、胆嚢炎、胆管炎、感染性腸炎、腸チフス、パラチフス、コレラ、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、炭疽、ブルセラ症、ペスト、野兎病、肺結核及びその他の結核症、Q熱

効果・効能

眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法。

適応菌種

本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、モラクセラ属、コリネバクテリウム属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)、シュードモナス属、緑膿菌、ステノトロホモナス・マルトフィリア(ザントモナス・マルトフィリア)、アシネトバクター属、アクネ菌。

副作用

本剤は、副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用:副作用が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。

1).過敏症:(頻度不明)発疹、蕁麻疹、眼瞼炎(眼瞼発赤・眼瞼浮腫等)、眼瞼皮膚炎、そう痒感。

2).眼:(頻度不明)眼刺激感、びまん性表層角膜炎等の角膜障害、結膜炎(結膜充血・結膜浮腫等)、眼痛。

妊婦・授妊婦

妊婦・産婦・授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。

適用上の注意

1.投与経路:点眼用にのみ使用する。

2.投与時:薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意するよう指導する。

取扱い上の注意

安定性試験:最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

保管上の注意

遮光保存。

組成・性状

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販売名 レボフロキサシン点眼液0.5%「TYK」

有効成分 日局 レボフロキサシン水和物

含量(1mL中) 5mg

添加物 塩化ナトリウム、pH調節剤

性状・剤形 微黄色〜淡黄色澄明、無菌水性点眼液

pH 6.2〜6.8

浸透圧比 1.0〜1.1(生理食塩液に対する比)

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薬効薬理

1.作用機序

レボフロキサシン水和物は、ニューキノロン系抗菌薬で、その作用機序は、細菌のDNAジャイレース(DNA複製時にらせん状のDNA鎖を一度切断し、その後再結合する酵素)の活性阻害によるDNAの複製阻害であり、殺菌的に作用する。

2.薬力学的同等性試験

実験的緑膿菌角膜感染症に対する治療効果

ウサギ角膜表層に緑膿菌(菌株:緑膿菌IID‐1210株)を接種した病態モデルを用いて、レボフロキサシン点眼液0.5%「NIG」、標準製剤及び生理食塩液(対照群)を菌接種後6時間後から2時間ごとに、それぞれ1日6回(50×6μL/eye/日)3日間投与し、緑膿菌接種後7日目までの角膜混濁スコアの観察、並びに7日目の角膜からの緑膿菌分離培養を行い生物学的同等性を検討した。その結果、本剤及び標準製剤はいずれも緑膿菌による角膜混濁の増加を著明に抑制し、角膜から緑膿菌も検出されることなく治療効果に有意差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された。

薬物動態

眼組織内移行性(ウサギ)

レボフロキサシン点眼液0.5%「NIG」と標準製剤を、それぞれ50μL(レボフロキサシン水和物として0.25mg)をウサギの眼結膜嚢内に点眼して眼房水内レボフロキサシン濃度を測定したところ、両剤とも同様の移行性を示し、生物学的同等性が確認された。