Antaa DI

drug

レボカバスチン点眼液0.025%「ファイザー」

レボカバスチン塩酸塩0.025%1mL点眼液

抗アレルギー薬(眼科) >>

特徴

  • ヒスタミンH1受容体拮抗薬に分類される。

専門医コメント

アレジオンの登場以来処方頻度は減ったよう

用法・用量

1回1〜2滴を1日4回(朝、昼、夕方及び就寝前)点眼する。

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

適応

アレルギー性結膜炎

効果・効能

アレルギー性結膜炎。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用

ショック、アナフィラキシー(頻度不明):ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、顔面浮腫等)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用(頻度不明)

1).眼:眼瞼炎、眼刺激、角膜上皮障害(角膜糜爛、点状表層角膜炎等)、結膜充血、霧視(霧視感)、眼そう痒感、結膜炎、眼脂、眼球乾燥感、羞明、流涙、眼瞼浮腫、眼痛。

2).免疫系:血管神経性浮腫。

3).皮膚:接触皮膚炎、蕁麻疹。

4).循環器:動悸。

5).精神神経系:頭痛、眠気。

重要な基本的な注意

本剤はベンザルコニウム塩化物を含有するため、含水性ソフトコンタクトレンズ装用時の点眼は避ける。

相互作用

併用注意:オキシメタゾリン[本剤の吸収が低下する可能性がある(機序不明)]。

妊婦・授妊婦

妊婦・産婦・授乳婦等への投与

1.妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。2.ヒト母乳中へ移行することが報告されているので、授乳中の婦人への投与は避け、やむを得ず投与する場合は、授乳を中止させる。

小児等

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

適用上の注意

1.投与経路:点眼用にのみ使用する。

2.投与時

1).本剤は懸濁液のため、使用の際にはその都度容器をよく振盪するよう指導する。2).点眼したときに液が眼瞼皮膚等についた場合は、すぐにふき取るよう指導する。3).薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意するよう指導する。

取扱い上の注意

1.安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、相対湿度60%、36カ月)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。2.振り混ぜても粒子が分散しにくくなる場合があるため、上向きに保管する。3.小児の手の届かない所に保管する。

その他の注意

本剤の保存剤であるベンザルコニウム塩化物による過敏症が知られている。

組成・性状

1.組成

1mL中:

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販売名 レボカバスチン点眼液0.025%「ファイザー」

成分

有効成分 レボカバスチン塩酸塩 0.27mg(レボカバスチンとして0.25mg)

添加物 ホウ酸、クエン酸水和物、トロメタモール、ポリソルベート80、ヒプロメロース、D‐マンニトール、プロピレングリコール、グリセリン、ベンザルコニウム塩化物液、塩化ナトリウム、エデト酸ナトリウム水和物

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2.性状

本剤は白色の無菌懸濁性点眼液である。

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pH 6.0〜8.0

浸透圧比 2.3〜3.3(生理食塩液対比)

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薬効薬理

1.生物学的同等性試験

(1)ラット実験的アレルギー性結膜炎モデルに対する作用

抗卵白アルブミンラット血清をラット結膜下に注射することにより感作し、48時間後に卵白アルブミン/エバンスブルー溶液を静脈内投与し結膜にアレルギー反応を惹起した。惹起30分後に眼球結膜及び眼瞼結膜を摘出し、組織中漏出色素量を血管透過性の指標とし評価した。レボカバスチン点眼液0.025%「VTRS」及び標準製剤において得られた値を用いて90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内にあることから両剤の生物学的同等性が確認された。

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試験製剤                   例数 組織内色素量(吸光度)

レボカバスチン点眼液0.025%「VTRS」 10 0.1414±0.0041*

標準製剤(点眼液、0.025%)       10 0.1393±0.0069*

基剤                     20 0.2397±0.0083

平均値±標準誤差

*p<0.01(Dunnettの多重比較検定、対基剤)

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(2)モルモットヒスタミン誘発結膜炎モデルに対する作用

ヒスタミン溶液をモルモット眼瞼結膜嚢に投与し実験的結膜炎を惹起した。レボカバスチン点眼液0.025%「VTRS」あるいは標準製剤を惹起15分前に点眼投与することにより予防効果を検証し、惹起後5分及び10分に2回点眼することにより治療効果を検証した。結膜炎の程度を肉眼的に観察し、基準に従いスコア化することで評価した。基剤のスコア値に対する本剤及び標準製剤のスコア値の比率より結膜炎抑制率を算出し、それらの値を用いて90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、予防効果、治療効果共にlog(0.80)〜log(1.25)の範囲内にあることから両剤の生物学的同等性が確認された。

予防効果(惹起の15分前に1回点眼)

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試験製剤                   例数 結膜炎抑制率(%)

レボカバスチン点眼液0.025%「VTRS」 8  70.4±3.29

標準製剤(点眼液、0.025%)       8  67.1±4.30

平均値±標準誤差

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治療効果(惹起後5分及び10分に2回点眼)

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試験製剤                   例数 結膜炎抑制率(%)

レボカバスチン点眼液0.025%「VTRS」 14 41.8±2.99

標準製剤(点眼液、0.025%)       14 41.8±2.99

平均値±標準誤差

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2.作用機序

レボカバスチン塩酸塩は、ヒスタミンH1受容体に対する特異的、強力かつ持続的な拮抗作用を示すことにより、アレルギー性結膜炎におけるそう痒感、充血、流涙などの諸症状を改善する。

薬物動態

生物学的同等性試験

(参考)家兎結膜中における薬物滞留性

日本白色家兎にレボカバスチン点眼液0.025%「VTRS」あるいは標準製剤を点眼後0.5、1、3、8及び24時間に眼瞼結膜を摘出し結膜中薬物濃度を測定した。結膜中の薬物濃度は、本剤の点眼0.5時間後に最高値(199.19ng/g)を示した後、一次速度式に従って徐々に消失した。本剤と標準製剤の値を用いてStudentのt検定にて統計解析を行った結果、いずれの測定点においても両剤の間に有意な差は認められず、両剤の生物学的同等性が確認された。

結膜中のレボカバスチン塩酸塩濃度

<<図省略>>