特徴
スタンダードスタチン(LDLの低下が約1
専門医コメント
スタンダードスタチンとしてよく処方されて
用法・用量
フルバスタチンとして、通常、成人には1日1回夕食後20mg〜30mgを経口投与する。
なお、投与は20mgより開始し、年齢・症状により適宜増減するが、重症の場合は1日60mgまで増量できる。
禁忌
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 重篤な肝障害のある患者〔9.3.1参照〕。
2.3. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦〔9.5妊婦、9.6授乳婦の項参照〕。
腎機能用量
腎機能正常者と同じ
適応
高コレステロール血症、 家族性高コレステロール血症
効果・効能
1). 高コレステロール血症。
2). 家族性高コレステロール血症。
効果・効能に関連する注意
適用の前に十分な検査を実施し、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 横紋筋融解症、ミオパチー(いずれも頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。また、筋炎を含むミオパチーがあらわれることがあるので、広範な筋肉痛、脱力感や著明なCK上昇があらわれることがある。
11.1.2. 免疫介在性壊死性ミオパチー(頻度不明):近位筋脱力、CK高値、炎症を伴わない筋線維壊死、抗HMG−CoA還元酵素抗体陽性(抗HMGCR抗体陽性)等を特徴とする免疫介在性壊死性ミオパチーがあらわれ、投与中止後も持続する例が報告されているので、患者の状態を十分に観察すること(なお、免疫抑制剤投与により改善がみられたとの報告例がある)。
11.1.3. 重症筋無力症(頻度不明):重症筋無力症(眼筋型重症筋無力症、全身型重症筋無力症)が発症又は重症筋無力症悪化(眼筋型重症筋無力症悪化、全身型重症筋無力症悪化)することがある〔9.1.2参照〕。
11.1.4. 肝機能障害(頻度不明):肝炎、黄疸等の肝機能障害があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.1.5. 過敏症状(頻度不明):ループス様症候群、血管炎、血管浮腫、アナフィラキシー反応等の過敏症状があらわれることがある。
11.1.6. 間質性肺炎(頻度不明):間質性肺炎があらわれることがあるので、長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
その他の副作用
11.2. その他の副作用
1). 皮膚:(0.1%〜5%未満)発疹、皮膚そう痒感、(0.1%未満)蕁麻疹、湿疹、(頻度不明)脱毛、光線過敏。
2). 消化器:(0.1%〜5%未満)胃不快感、胸やけ、腹痛、嘔気、便秘、下痢、食欲不振、腹部膨満感、(0.1%未満)嘔吐、口内炎、口渇、(頻度不明)膵炎。3). 肝臓:(0.1%〜5%未満)AST上昇、ALT上昇、ALP上昇、LDH上昇、γ−GTP上昇、LAP上昇、(0.1%未満)コリンエステラーゼ上昇。4). 腎臓:(0.1%〜5%未満)BUN上昇、血清クレアチニン上昇、(0.1%未満)頻尿。
5). 筋肉:(0.1%〜5%未満)CK上昇、筋肉痛、(0.1%未満)脱力感。6). 精神神経系:(0.1%〜5%未満)めまい、頭痛、(0.1%未満)睡眠障害、知覚異常(しびれ等)。
7). 血液:(0.1%〜5%未満)白血球減少、(0.1%未満)貧血、血小板減少、好酸球増多。
8). その他:(0.1%〜5%未満)けん怠感、血清カリウム上昇、尿酸上昇、(0.1%未満)関節痛、発熱、動悸、味覚異常、浮腫、胸内苦悶感、(頻度不明)ほてり、勃起不全。
慎重投与
1.アルコール中毒者、肝障害又はその既往歴のある患者[本剤は主に肝臓において作用し、また代謝されるので肝障害を悪化させる恐れがある。また、アルコール中毒者は、横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。
2.腎障害又はその既往歴のある患者[HMG−CoA還元酵素阻害剤投与時にみられる横紋筋融解症の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能悪化が現れることがある]。
3.次に掲げる患者又は状態:
1).フィブラート系薬剤投与中(ベザフィブラート等)の患者[横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。
2).甲状腺機能低下症の患者[横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。3).遺伝性筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者[横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。
4).薬剤性筋障害の既往歴のある患者[横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。5).感染症[横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。6).外傷後日の浅い患者[横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。7).重症代謝障害、重症内分泌障害及び電解質異常[横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。
8).コントロール困難なてんかんのある患者[横紋筋融解症が現れやすいとの報告がある]。
4.重症筋無力症又はその既往歴のある患者[重症筋無力症(眼筋型、全身型)が悪化又は再発することがある]。
5.高齢者。
重要な基本的な注意
8.1. あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法、運動療法等の非薬物療法を行い、十分な効果が認められない場合にのみ投与すること(また、非薬物療法は本剤投与中も継続すること)。更に高血圧・喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分に考慮すること。
8.2. 投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。
8.3. 肝機能異常があらわれることがあるので、原則として投与開始後12週以内に肝機能検査を行うなど、観察を十分に行うことが望ましい(また、同様に増量後も12週以内に肝機能検査を行うことが望ましい)〔11.1.4参照〕。(特定の背景を有する患者に関する注意)
合併症・既往歴等のある患者
9.1.1. 横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある次の患者。(1). 甲状腺機能低下症の患者。
(2). 遺伝性筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者。(3). 薬剤性筋障害の既往歴のある患者。
(4). 感染症。
(5). 外傷後日の浅い患者。
(6). 重症代謝障害、重症内分泌障害及び電解質異常。(7). コントロール困難なてんかんのある患者。
(8). アルコール中毒者。
9.1.2. 重症筋無力症又はその既往歴のある患者:重症筋無力症(眼筋型、全身型)が悪化又は再発することがある〔11.1.3参照〕。
腎機能障害患者
9.2.1. 腎障害又はその既往歴のある患者:HMG−CoA還元酵素阻害剤投与時にみられる横紋筋融解症の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能悪化があらわれることがある。
9.2.2. 腎機能検査値異常のある患者:本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。腎機能検査値異常のある患者に、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいので、やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること〔10.2参照〕。
肝機能障害患者
9.3.1. 重篤な肝障害のある患者:投与しないこと(本剤は主に肝臓において作用し、また代謝されるので肝障害を悪化させるおそれがある)〔2.2参照〕。9.3.2. 肝障害又はその既往歴のある患者:本剤は主に肝臓において作用し、また代謝されるので肝障害を悪化させるおそれがある。
相互作用
本剤は主にCYP2C9で代謝される〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:
1). フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等)〔9.2.2参照〕[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれるおそれがあるので、自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること(共に横紋筋融解症の報告がある<危険因子>腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者)]。2). 免疫抑制剤(シクロスポリン等)、ニコチン酸、エリスロマイシン[急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれるおそれがあるので、自覚症状<筋肉痛・脱力感>の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること(<危険因子>腎障害患者)]。3). クマリン系抗凝固剤(ワルファリン)[抗凝血作用が増強することがある(機序は解明されていない)]。
4). 陰イオン交換樹脂剤<経口>(コレスチラミン<経口>等)[コレスチラミンとの併用により本剤の血中濃度が低下したとの報告があるのでコレスチラミン投与後、少なくとも3時間経過後に本剤を投与することが望ましい(なお、他の陰イオン交換樹脂剤についても本剤の血中濃度が低下するおそれがある)(本剤が陰イオン交換樹脂に吸着され、消化管内からの吸収量が低下するためと考えられる)]。5). ベザフィブラート[本剤の血中濃度が上昇することがある(本剤の肝代謝が阻害され、初回通過効果が低下したものと考えられる)]。
6). シメチジン、ラニチジン、オメプラゾール[本剤の血中濃度が上昇することがある(これらの薬剤による肝代謝酵素阻害作用及び胃内pHの変化による影響が考えられる)]。
7). フルコナゾール、ホスフルコナゾール、エトラビリン[本剤の血中濃度が上昇することがある(本剤は主にCYP2C9で代謝されるため、これらの薬剤のCYP2C9阻害作用により本剤の代謝が阻害される)]。
8). リファンピシン[本剤の血中濃度が低下することがある(リファンピシンの肝薬物代謝酵素誘導作用により本剤の代謝が促進されると考えられる)]。9). ジゴキシン[ジゴキシンのAUCに変化は認められなかったが、最高血中濃度が上昇したとの報告があるので、観察を十分に行うこと(機序は解明されていない)]。
高齢者
9.8.1. 副作用が発現した場合には副作用の程度と有効性を勘案し、減量するなどの適切な処置を行うこと(高齢者では生理機能が低下していることがある)。9.8.2. 高齢者では横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
妊婦・授妊婦
妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)での周産期投与試験(3mg/kg以上)において分娩前又は分娩後の一時期に母動物死亡が報告されている〔2.3参照〕。
授乳婦
投与しないこと(動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている)〔2.3参照〕。
小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
取扱い上の注意
開封後は湿気を避けて保存すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 海外において、本剤を含むHMG−CoA還元酵素阻害剤投与中の患者では、糖尿病発症のリスクが高かったとの報告がある。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
15.2.1. 動物実験(イヌ)で長期大量(24mg/kg以上を6ヵ月間、16mg/kgを2年間)経口投与により白内障が認められたとの報告がある。
保管上の注意
室温保存。
組成・性状
3.1 組成
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販売名 フルバスタチン錠10mg「三和」
有効成分 1錠中
フルバスタチンナトリウム 10.53mg(フルバスタチンとして10mg)
添加剤 D‐マンニトール、結晶セルロース、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、クロスポビドン、ステアリン酸Ca、ヒプロメロース、マクロゴール、酸化チタン、黄色三二酸化鉄
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3.2 製剤の性状
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販売名 フルバスタチン錠10mg「三和」
色・剤形 淡黄色のフィルムコーティング錠
外形 表 <<図省略>>
裏 <<図省略>>
側面 <<図省略>>
直径 5.6mm
厚さ 2.7mm
重量 66.0mg
識別コード FLV10
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薬効薬理
18.1 作用機序
フルバスタチンナトリウムは、コレステロール生合成系の律速酵素であるHMG‐CoA還元酵素を特異的にかつ競合的に阻害し、主に肝におけるコレステロール合成を抑制する。この結果、肝のLDL受容体活性が増強し、血中からのLDLの取り込みが増加し、血中LDL濃度が低下する。この作用は、総コレステロール、LDLコレステロールの低下として観察される。
18.2 コレステロール合成阻害作用
フルバスタチンナトリウムの経口投与により、コレステロール合成の主要臓器である肝臓でコレステロール合成阻害が認められた(ラット)。
18.3 肝臓におけるLDL受容体活性に及ぼす影響
フルバスタチンナトリウムは、肝LDL受容体活性を増強した(Hep G2細胞、WHHLウサギ)。また、同受容体の蛋白量(Hep G2細胞)、mRNA量(WHHLウサギ)の増加が認められ、フルバスタチンによるLDL受容体数の増加が示唆された。
18.4 血清コレステロール低下作用
フルバスタチンナトリウムの経口投与により、血清総コレステロール及びLDLコレステロールが有意かつ用量依存的に低下した(WHHLウサギ)。
〔Hep G2細胞:ヒト由来肝癌細胞株〕
〔WHHLウサギ:ヒト家族性高コレステロール血症のモデル動物〕
薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
〈フルバスタチン錠10mg「三和」〉
フルバスタチン錠10mg「三和」とローコール錠10mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(フルバスタチンとして10mg)健康成人男性15例に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
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判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0−8(ng・h/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(h) T1/2(h)
フルバスタチン錠10mg「三和」 59.5±17.3 63.0±25.0 0.63±0.27 0.65±0.25
ローコール錠10mg 65.3±25.2 68.0±44.7 0.73±0.29 0.80±0.71
平均値±標準偏差(n=15)
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<<図省略>>
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
〈フルバスタチン錠20mg「三和」〉
フルバスタチン錠20mg「三和」とローコール錠20mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(フルバスタチンとして20mg)健康成人男性16例に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
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判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0−8(ng・h/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(h) T1/2(h)
フルバスタチン錠20mg「三和」 161.7±49.4 173.2±84.4 0.72±0.39 0.83±0.22
ローコール錠20mg 155.7±44.1 171.5±80.1 0.69±0.27 0.82±0.22
平均値±標準偏差(n=16)
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<<図省略>>
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
〈フルバスタチン錠30mg「三和」〉
フルバスタチン錠30mg「三和」とローコール錠30mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(フルバスタチンとして30mg)健康成人男性28例に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
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判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0−8(ng・h/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(h) T1/2(h)
フルバスタチン錠30mg「三和」 267.2±109.2 296.8±195.3 0.73±0.31 0.92±0.27
ローコール錠30mg 262.6±102.8 294.2±174.6 0.63±0.24 0.95±0.29
平均値±標準偏差(n=28)
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<<図省略>>
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人にフルバスタチンとして10mgをクロスオーバー法で空腹時及び食後30分に単回経口投与したところ、フルバスタチンの消化管からの吸収速度は食事により影響を受け遅延するが、バイオアベイラビリティは変化しないものと考えられた。
16.2.2 反復投与時の蓄積性
健康成人にフルバスタチンとして20、40mgを空腹時又は食後に1日1回、7日間経口投与したとき、血漿中の未変化体濃度の投与回数に伴う上昇は認められなかった。また、初回及び最終投与後の薬物動態パラメータはほぼ同等であり、蓄積性は認められなかった。
16.4 代謝
フルバスタチンはヒト肝ミクロソームにより水酸化体及び脱イソプロピル化体へと代謝され、水酸化及び脱イソプロピル化には主としてCYP2C9が関与している。[10.参照]
16.5 排泄
健康成人に3H‐フルバスタチンナトリウム10mgを空腹時単回経口投与した時、投与120時間後までに放射能は尿中に5%及び糞中に92%排泄された。(外国人のデータ)
また、健康成人にフルバスタチンとして10、20、40、60mgを空腹時に単回経口投与した際の未変化体の尿中排泄は、投与後12時間までにほぼ終了し、投与後24時間までの排泄率は投与量の0.02%以下であった。