特徴
細網内皮系を賦活した幼牛の血液より除タン
専門医コメント
使用されることはほとんどない。
用法・用量
1日2〜4mLを筋肉内又は静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
禁忌
1.本剤に対し、過敏症の既往歴のある患者。
2.薬物過敏症又はその既往歴のある患者。
腎機能用量
薬物動態データがほとんどなく不明
適応
【注射】頭部外傷後遺症、脳梗塞・脳出血(慢性期除く)、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、ビュルガー病、アフタ性口内炎【膣坐薬】子宮腟部びらん
効果・効能
1.次記疾患に伴う随伴症状:頭部外傷後遺症、脳梗塞<慢性期脳血管障害を除く>・脳出血<慢性期脳血管障害を除く>。
2.次記疾患における自覚症状及び他覚所見の改善:胃潰瘍、十二指腸潰瘍。3.ビュルガー病。
4.皮膚潰瘍。
5.アフタ性口内炎。
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度は承認時及び文献報告(1983年まで)を集計している。副作用評価可能症例は3,552例であり、副作用発現率は0.6%(21例)で、主な副作用は蕁麻疹、発疹等であった。また、ショック等が報告されている。
重大な副作用
1.重大な副作用
ショック:ショック(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、悪寒、悪心・嘔吐、胸内苦悶、発汗、血圧低下等が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
その他の副作用
2.その他の副作用:次の副作用が現れることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止する。
1).過敏症:(0.1%未満)悪寒、悪心・嘔吐、蕁麻疹、発疹。2).肝臓:(0.1%未満)肝機能異常。
慎重投与
1.本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー反応を起こしやすい体質を有する患者。
2.本剤により再治療を開始する患者[過敏症に注意する]。
重要な基本的な注意
ショック等の反応を予測するため、十分な問診をする。
高齢者
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので注意する。
妊婦・授妊婦
妊婦・産婦・授乳婦等への投与
妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。
小児等
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない[使用経験が少ない]。
適用上の注意
1.筋肉内注射時:
1).筋肉内注射により、注射部位に一過性疼痛を起こすことがある。2).筋肉内注射にあたっては組織・神経等への影響を避けるため、次記の点に注意する。
(1).筋肉内注射はやむをえない場合にのみ、必要最小限に行う。なお、特に筋肉内注射時同一部位への反復注射は行わない。また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には特に注意する。
(2).筋肉内注射時神経走行部位を避けるよう注意する。(3).注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位を変えて注射する。
2.アンプルカット時:アンプルカット時にエタノール綿等で清拭し、カットする。
組成・性状
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販売名 ソルコセリル注2mL
成分・含量 1管中 ソルコセリル 2mL
添加物 パラオキシ安息香酸メチル 0.18%
パラオキシ安息香酸プロピル 0.02%
性状 淡かっ色澄明な塩味を有する液である。
比重(20℃) 1.026
pH 平均実測値 約7.1(規格値 約7.3)
浸透圧比 約4(生理食塩液に対する比)
備考 ソルコセリルは幼牛の血液抽出物である。
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薬効薬理
1.ソルコセリルはミトコンドリアの呼吸を促進し、ATP産生を高め、組織機能を賦活する(ラット、in vitro)。
2.胃粘膜微小循環を改善し、胃粘膜抵抗性を高め、各種実験潰瘍に対して抗潰瘍作用を示す(ラット、イヌ)。
3.低酸素状態における糖代謝を改善する(ラット、イヌ)。
4.組織修復過程に関与し、創傷治癒を促進する(ラット、モルモット、ウサギ、in vitro)。
5.細網内皮系機能を賦活する(マウス)。