特徴
経口投与可能な低分子TPO受容体作動薬
専門医コメント
用法・用量
通常、成人には、アバトロンボパグとして次の用量を1日1回、5日間食後に経口投与する。
投与開始前の血小板数が40000/μL以上50000/μL未満:40mg。投与開始前の血小板数が40000/μL未満:60mg。
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
用法・用量に関連する注意
7.1. 本剤の投与は観血的手技の施行予定日の10〜13日前を目安に開始すること。
7.2. 本剤を再投与した場合の有効性及び安全性は検討されていない(特に、血小板数が50000/μL未満に低下していない患者では他の治療法を選択すること)。
適応
待機的な観血的手技を予定している慢性肝疾患患者における血小板減少症の改善
効果・効能
待機的な観血的手技を予定している慢性肝疾患患者における血小板減少症の改善。
効果・効能に関連する注意
5.1. 血小板数などの臨床検査値や臨床症状、観血的手技の種類から、出血のリスクが高いと考えられる場合に使用すること。
5.2. 開腹を伴う観血的手技、開胸を伴う観血的手技、開心を伴う観血的手技、開頭を伴う観血的手技又は臓器切除を伴う観血的手技の場合は、本剤の投与を避けること(有効性及び安全性は確立していない)。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
重大な副作用
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 血栓症、血栓塞栓症:門脈血栓症(0.5%)があらわれることがある〔8.2、8.3参照〕。
その他の副作用
11.2. その他の副作用
1). 一般・全身障害および投与部位の状態:(1−5%)疲労、(1%未満)発熱、(頻度不明)末梢性浮腫。
2). 胃腸障害:(1−5%)悪心、(1%未満)腹痛。3). 神経系障害:(1−5%)頭痛。
4). 代謝および栄養障害:(頻度不明)低ナトリウム血症。5). 血液およびリンパ系障害:(1%未満)貧血。
6). 筋骨格系および結合組織障害:(1%未満)筋肉痛。7). 免疫系障害:(1%未満)過敏症(そう痒、発疹、息詰まり、紅斑、咽頭浮腫、全身性そう痒症、斑状皮疹、顔面腫脹、舌腫脹など)。
重要な基本的な注意
8.1. 観血的手技の施行前には血小板数が十分に増加していることを確認すること。本剤を投与しても、観血的手技の実施に際し十分な血小板数の増加が得られない場合があるため、必要に応じて血小板輸血の準備をするなど、適切な措置を講じること。8.2. 血小板数が正常範囲以下であっても血栓症が報告されているため、観察を十分に行い、血小板数にかかわらず血栓症の発現に注意すること〔11.1.1参照〕。8.3. 観血的手技後に血栓症を発現した症例が報告されているため、本剤投与開始後は観察を十分に行うこと〔11.1.1参照〕。
8.4. 本剤の投与終了後又は中止後に血小板数が本剤投与開始前の値に復帰するため、易出血性となる可能性を考慮して観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行うこと〔17.1.1、17.1.2参照〕。
特定の背景を有する患者に関する注意
合併症・既往歴等のある患者
9.1.1. 血栓症、血栓塞栓症を有する患者又はそれらの既往歴を有する患者:血栓症又は血栓塞栓症の発現リスクが高くなるおそれがあり、臨床試験では除外されている。9.1.2. 血栓症の発現因子を有する患者:先天性血栓症の発現因子を有する患者(凝固第5因子ライデン変異・プロトロンビンG20210A変異、抗トロンビン欠損症、プロテインC欠損症又はプロテインS欠損症など)又は後天性血栓症の発現因子を有する患者(抗リン脂質抗体症候群など)は、血栓症又は血栓塞栓症の発現リスクが高くなるおそれがある。
9.1.3. 門脈血流速度低下している患者:血栓症又は血栓塞栓症の発現リスクが高くなるおそれがある。門脈血流速度10cm/秒未満の患者は臨床試験では除外されている。
肝機能障害患者
9.3.1. 重度肝機能障害<Child−Pugh分類C>のある患者:投与可否を慎重に判断し、投与する場合は観察を十分に行うこと。
妊婦・授妊婦
妊婦
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(妊娠ラットで胎盤移行性が確認されている)。また、器官形成期のウサギ及びラットを用いた生殖発生毒性試験において、臨床曝露量を超える曝露で胎仔毒性が認められた(無毒性量でのウサギ及びラットのAUCに基づく曝露量は、ヒトの曝露量の35〜53倍)。器官形成期及び授乳期のラットを用いた生殖発生毒性試験において、臨床曝露量を超える曝露で出生仔生存率低下及び出生仔発育遅延が認められた(出生仔における無毒性量での母動物及び出生仔のAUCに基づく曝露量は、ヒトの曝露量のそれぞれ14及び1倍)。(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ラットで乳汁移行性が認められている)。
小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
過剰投与
13.1. 症状
過量投与時、血小板数が過剰に増加し、血栓性合併症又は血栓塞栓性合併症を起こすおそれがある。
13.2. 処置
過量投与時、患者の状態及び血小板数を十分にモニターすること(アバトロンボパグの尿中排泄率は約6%であり、血漿蛋白結合率が高いため、透析による除去は期待できない)。
適用上の注意
14.1. 薬剤交付時の注意
14.1.1. ブリスターシートから取り出して服用するよう指導すること(シートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.1.2. 服用直前にブリスターシートから取り出すよう指導すること。
その他の注意
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 海外臨床試験において、慢性特発性血小板減少性紫斑病<承認外効能・効果>に対し長期使用した際に、骨髄線維症が報告された。15.1.2. トロンボポエチン受容体作動薬は、既存の骨髄異形成症候群進行等の血液悪性腫瘍進行させる可能性がある。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
本剤はヒト及びチンパンジー以外のトロンボポエチン受容体に対し親和性を持たず、ヒト及びチンパンジー以外の動物に対して薬理活性を示さない。このため毒性試験において、薬理活性に起因する影響は評価されていない。
保管上の注意
室温保存。
保険給付上の注意・その他
25.1. 本製剤の効能又は効果に関連する注意において、「開腹、開胸、開心、開頭又は臓器切除を伴う観血的手技の場合は、本剤の投与を避けること」とされていることから、このような症例には使用しないこと。また、観血的手技の名称及び実施予定年月日を診療報酬明細書の摘要欄に記入すること。
組成・性状
3.1 組成
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販売名 ドプテレット錠20mg
有効成分 1錠中アバトロンボパグマレイン酸塩23.6mg(アバトロンボパグとして20mg)を含有
添加剤 乳糖水和物、軽質無水ケイ酸、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、結晶セルロース、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、タルク、マクロゴール4000、酸化チタン、黄色三二酸化鉄
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3.2 製剤の性状
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販売名 ドプテレット錠20mg
剤型 淡黄色のフィルムコーティング錠
形状 <<図省略>> <<図省略>> <<図省略>>
表面 裏面 側面
直径:約7.6mm
厚さ:約3.8mm
質量:約172mg
識別コード AVA 20
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薬効薬理
18.1 作用機序
アバトロンボパグは、経口投与可能な低分子のトロンボポエチン受容体作動薬であり、造血前駆細胞から巨核球の増殖及び分化を促進し、血小板数を増加させる。アバトロンボパグは、トロンボポエチンと競合することなくトロンボポエチン受容体に結合し、血小板産生を促進する。
18.2 血小板造血作用
18.2.1 ヒト臍帯血CD34陽性細胞に対してアバトロンボパグは遺伝子組換えヒトトロンボポエチンと同程度の巨核球コロニー形成能を示した。
18.2.2 ヒトの造血幹細胞(胎児肝臓由来CD34陽性細胞)を移植したNOD/SCIDマウスにアバトロンボパグを反復経口投与することにより、用量依存的にヒト血小板数が増加した。
18.3 血小板機能
本剤40又は60mgを食後に1日1回5日間反復経口投与した慢性肝疾患患者20例から採取した血小板では、アデノシン二リン酸又はトロンビン受容体アゴニストペプチドの添加の有無によらず、血小板活性化に明らかな影響は認められなかった。
薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人に本剤20注)、40又は60mgを食後に単回経口投与したときのアバトロンボパグの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
図1 食後単回経口投与時の血漿中アバトロンボパグ濃度推移(健康成人)(算術平均+標準偏差)
<<図省略>>
表1 食後単回経口投与時の薬物動態パラメータ(健康成人)
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投与量(mg) 例数 Cmax*1(ng/mL) Tmax*2(hr) AUC0−inf*1(ng・hr/mL) t1/2*1(hr)
20 18 109(26.9) 7.00(3.12、12.0) 3220(831) 16.4(2.09)
40 23 208(54.1) 6.02(3.00、12.0) 5870(1790) 16.1(1.96)
60 23 332(93.3) 7.00(3.00、24.0) 9400(2240) 16.0(1.54)
*1:算術平均(標準偏差)
*2:中央値(最小値、最大値)
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16.1.2 反復投与
健康成人に本剤10mg注)を空腹時に1日1回7日間反復経口投与したときのアバトロンボパグの薬物動態パラメータは次のとおりであった。
表2 空腹時反復経口投与時の薬物動態パラメータ(健康成人)
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投与量(mg) 例数 投与日 Cmax*1(ng/mL) Tmax*2(hr) AUC0−τ*1(ng・hr/mL) t1/2*1(hr)
10 9 1 75.2(43.9) 6.00(4.00、8.00) 1000(623) −
7 112.8(57.0) 5.00(3.00、8.00) 1584(825) 15.3(2.86)
*1:算術平均(標準偏差)
*2:中央値(最小値、最大値)
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血小板減少症を伴う慢性肝疾患患者の成績を用いた母集団薬物動態解析により推定した、本剤40又は60mgを食後に1日1回5日間反復経口投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであった。
表3 母集団薬物動態解析により推定した血小板減少症を伴う慢性肝疾患患者の薬物動態パラメータ
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投与量(mg) 例数 Cmax*1(ng/mL) AUC*1*2(ng・hr/mL) CL/F*1(L/hr)
40 115 214.3(42.6) 3717(62.4) 7.24(15.6)
60 160 352.2(47.3) 4820(85.1) 7.46(19.6)
*1:幾何平均値(幾何変動係数%)
*2:定常状態での1日あたりのAUC
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16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人に本剤40又は60mgを単回経口投与したとき、空腹時投与に対する食後投与のCmax及びAUC0−infの幾何平均値の比は、40mgでそれぞれ0.841及び0.922、60mgでそれぞれ0.958及び1.09であった。
表4 空腹時又は食後単回経口投与時の薬物動態パラメータ(健康成人)
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投与量(mg) 空腹時/食後 例数 Cmax*1(ng/mL) Tmax*2(hr) AUC0−inf*1(ng・hr/mL)
40 空腹時 18 239(46.1) 5.00(3.00、12.0) 6130(47.9)
食後 23 201(26.0) 6.02(3.00、12.0) 5650(30.5)
60 空腹時 18 334(53.0) 5.00(4.00、7.00) 8420(51.7)
食後 23 320(28.1) 7.00(3.00、24.0) 9160(23.8)
*1:幾何平均値(幾何変動係数%)
*2:中央値(最小値、最大値)
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16.3 分布
アバトロンボパグのヒト血漿蛋白結合率は96%以上であった(in vitro)。
16.4 代謝
16.4.1 代謝物
健康成人6例に[14C]‐アバトロンボパグ20mg注)を単回経口投与したとき、血漿中に代謝物は検出されなかった。約88%が糞中に排泄され、そのうち33.5%が未変化体、43.8%が4‐ヒドロキシ体であった(外国人データ)。
16.4.2 代謝酵素
アバトロンボパグは主にCYP2C9及びCYP3A4により代謝された(in vitro)。
16.5 排泄
健康成人6例に[14C]‐アバトロンボパグ20mg注)を単回経口投与したとき、投与された総放射能の約88%が糞中に、約6%が尿中に排泄された(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
血小板減少症を伴う慢性肝疾患患者の成績を用いた母集団薬物動態解析により推定した、腎機能正常患者(CLcr90mL/min以上)、軽度の腎機能障害患者(CLcr60mL/min以上90mL/min未満)及び中等度の腎機能障害(CLcr30mL/min以上60mL/min未満)に本剤40又は60mgを食後に1日1回5日間反復経口投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであった。
表5 母集団薬物動態解析により推定した血小板減少症を伴う慢性肝疾患患者の腎機能障害の程度別の薬物動態パラメータ
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投与量(mg) CLcr(mL/min) 例数 Cmax*1(ng/mL) AUC*1*2(ng・hr/mL)
40 90以上 71 172(56.8) 3670(55.4)
60以上90未満 26 156(69.6) 3260(76.2)
30以上60未満 14 199(64.3) 4290(62.3)
60 90以上 104 219(63.8) 4670(64.8)
60以上90未満 37 289(77.6) 6060(83.3)
30以上60未満 15 186(112) 3750(122)
*1:幾何平均値(幾何変動係数%)
*2:定常状態での1日あたりのAUC
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16.6.2 肝機能障害患者
血小板減少症を伴う慢性肝疾患患者の成績を用いた母集団薬物動態解析により推定した、軽度の肝機能障害患者(Child‐Pugh分類A)、中等度の肝機能障害患者(Child‐Pugh分類B)及び重度の肝機能障害患者(Child‐Pugh分類C)に本剤40又は60mgを食後に1日1回5日間反復経口投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであった。
表6 母集団薬物動態解析により推定した血小板減少症を伴う慢性肝疾患患者の肝機能障害の程度別の薬物動態パラメータ
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投与量(mg) Child‐Pugh分類 例数 Cmax*1(ng/mL) AUC*1*2(ng・hr/mL)
40 A 63 182(61.7) 3870(59.1)
B 45 155(61.0) 3290(66.5)
C 7 223(30.1) 5070(29.2)
60 A 92 243(79.4) 5070(81.2)
B 58 216(63.2) 4620(68.2)
C 7 211(49.7) 4640(60.3)
*1:幾何平均値(幾何変動係数%)
*2:定常状態での1日あたりのAUC
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16.7 薬物相互作用
16.7.1 In vitro試験
アバトロンボパグはBCRPに対する阻害作用を示し、IC50値は16.4μmol/Lであった。
16.7.2 その他の薬剤
(1)イトラコナゾール
健康成人16例を対象にイトラコナゾール(CYP3A阻害剤)200mgを16日間反復経口投与(投与1日目のみ1日2回投与し、以降は1日1回投与)し、イトラコナゾールの投与7日目に本剤20mg注)を単回経口投与したとき、本剤単独投与時と比較して、本剤のCmaxは7%、AUC0−infは37%増加した(外国人データ)。
(2)フルコナゾール
健康成人16例を対象にフルコナゾール(CYP2C9及びCYP3A阻害剤)400mgを1日1回16日間反復経口投与し、フルコナゾールの投与7日目に本剤20mg注)を単回経口投与したとき、本剤単独投与時と比較して、本剤のCmaxは17%、AUC0−infは116%増加した(外国人データ)。
(3)リファンピシン
健康成人16例を対象にリファンピシン(CYP2C9及びCYP3A誘導剤)600mgを食事1時間前に1日1回16日間反復経口投与し、リファンピシンの投与7日目に本剤20mg注)を単回経口投与したとき、本剤単独投与時と比較して、本剤のCmaxは4%増加、AUC0−infは43%減少した(外国人データ)。
(4)シクロスポリン
健康成人36例を対象にシクロスポリン(P‐糖蛋白質阻害剤)400mg及び本剤20mg注)を併用して単回経口投与したとき、本剤単独投与時と比較して、本剤のCmaxは34%、AUC0−infは17%減少した(外国人データ)。
(5)ベラパミル
健康成人36例を対象にベラパミル(P‐糖蛋白質及びCYP3A阻害剤)240mgを1日1回11日間反復経口投与し、ベラパミルの投与7日目に本剤20mg注)を単回経口投与したとき、本剤単独投与時と比較して、本剤のCmaxは26%、AUC0−infは61%増加した(外国人データ)。
注)本剤の承認された用法及び用量は、40又は60mgの1日1回5日間投与である。