Antaa DI

drug

エパルレスタット錠50「EK」

エパルレスタット錠

糖尿病神経障害治療薬 >>

特徴

  • アルドース還元酵素を特異的に阻害すること

専門医コメント

神経障害が中等度以下で罹病期間が短い患者

用法・用量

エパルレスタットとして1回50mgを1日3回毎食前に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

腎機能用量

腎機能正常者と同じ

適応

糖尿病性末梢神経障害 に伴う自覚症状(しびれ感、疼痛)、振動覚異常、心拍変動異常の改善(糖化へモグロビンが高値を示す場合)

効果・効能

糖尿病性末梢神経障害に伴う自覚症状(しびれ感、疼痛)、振動覚異常、心拍変動異常の改善(糖化ヘモグロビンが高値を示す場合)。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).血小板減少:血小板減少が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には、投与を中止する。

2).劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全:劇症肝炎、著しいAST上昇(著しいGOT上昇)・著しいALT上昇(著しいGPT上昇)等を伴う肝機能障害、黄疸、肝不全が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には投与を中止し適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用(頻度不明)

1).過敏症:発疹、そう痒、紅斑、水疱等[発現した場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う]。

2).肝臓:AST上昇(GOT上昇)・ALT上昇(GPT上昇)・γ−GTP上昇、ビリルビン上昇等。

3).消化器:腹痛、嘔気、嘔吐、下痢、食欲不振、腹部膨満感、便秘、胸やけ。4).腎臓:BUN上昇、クレアチニン上昇、尿量減少、頻尿。5).血液:貧血、白血球減少。

6).その他:倦怠感、眩暈、頭痛、こわばり、脱力感、四肢疼痛、胸部不快感、動悸、浮腫、ほてり、しびれ、脱毛、紫斑、CK上昇(CPK上昇)、発熱。

重要な基本的な注意

1.糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法、経口血糖降下剤、インスリン等の治療を行った上でなお、糖化ヘモグロビンが高値を示す患者に対して適用を考慮する。2.本剤の投与の対象となる患者の糖化ヘモグロビンは、HbA1c(NGSP値)7.0%以上(JDS値6.6%以上)を目安とする。

3.不可逆的な器質的変化を伴う糖尿病性末梢神経障害の患者では効果が確立されていない。

4.投与中は経過を十分に観察し、12週間投与して効果が認められない場合には他の適切な治療に切り替える。

妊婦・授妊婦

妊婦・産婦・授乳婦等への投与

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。2.本剤投与中は授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている]。

小児等

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

臨床検査結果に及ぼす影響

本剤の投与により尿は黄褐色又は赤色を呈するため、ビリルビン及びケトン体の尿定性試験に影響することがある。

適用上の注意

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

取扱い上の注意

安定性試験結果の概要:加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

その他の注意

本剤の投与により、黄褐色又は赤色の着色尿が現れることがある[本剤及び代謝物の影響による]。

組成・性状

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品名 エパルレスタット錠50「EK」

成分・含量 1錠中、日局エパルレスタット50mg含有

添加物 D‐マンニトール、ヒプロメロース、クロスカルメロースナトリウム、マクロゴール4000、含水二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、酸化チタン、プロピレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロース

性状 白色のフィルムコート錠

大きさ 直径:約6.7mm 厚さ:約3.7mm 重量:約120mg

外形 <<図省略>> <<図省略>> <<図省略>>

識別コード EK03

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薬効薬理

グルコースからソルビトールへの変換を司るアルドース還元酵素を阻害して、高血糖によって生ずるソルビトールの細胞内蓄積を抑制する。これにより糖尿病性末梢神経障害に伴う手足のしびれや痛みを改善する。

薬物動態

<生物学的同等性試験>

エパルレスタット錠50「EK」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(エパルレスタット50mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された(添付文書の図、表)。

図 エパルレスタットの血漿中濃度推移表

<<図省略>>

表 薬物動態パラメータ

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                判定パラメータ                         参考パラメータ

                AUC0→12hr(μg・hr/mL) Cmax(μg/mL) Tmax(hr) T1/2(hr)

エパルレスタット錠50「EK」 8.44±2.54           4.36±1.17   1.3±0.3  0.9±0.2

標準製剤(錠剤、50mg)   8.63±1.99           4.31±1.08   1.3±0.3  0.9±0.2

(Mean±S.D.、n=14)

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血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

<溶出挙動>

エパルレスタット錠50「EK」は日本薬局方医薬品各条に定められたエパルレスタット錠の溶出規格に適合していることが確認されている。