Antaa DI

drug

フルタミド錠125「KN」

フルタミド125mg錠

抗アンドロゲン薬 >>

特徴

  • 重篤な肝障害→食欲不振、悪心・嘔吐、倦怠

専門医コメント

抗アンドロゲン薬として、ビカルタミドと並

用法・用量

フルタミドとして1回125mgを1日3回、食後に経口投与する。なお、症状により適宜増減する。

禁忌

1.肝障害のある患者[重篤な肝障害に至る恐れがある]。2.本剤に対する過敏症の既往歴のある患者。

腎機能用量

腎機能正常者と同じ

適応

前立腺癌

効果・効能

前立腺癌。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).重篤な肝障害:劇症肝炎等の重篤な肝障害(初期症状:食欲不振、悪心・嘔吐、全身倦怠感、そう痒、発疹、黄疸等)が現れることがあるので、定期的(少なくとも1カ月に1回)に肝機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

2).間質性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。

3).心不全、心筋梗塞:心不全、心筋梗塞が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。

その他の副作用

2.その他の副作用(頻度不明)

1).肝臓:AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、LDH上昇、Al−P上昇、ビリルビン上昇。

2).内分泌:女性型乳房、ポテンツ低下。

3).消化器:悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、胸やけ、胃痛、胃部不快感、口渇。4).血液:貧血、白血球減少、血小板減少。

5).腎臓:クレアチニン上昇、BUN上昇、尿蛋白陽性。6).精神神経系:眩暈、ふらつき、立ちくらみ、頭痛、脱力感、傾眠、不眠、混乱、うつ状態、不安感、神経過敏症。

7).過敏症:発疹、光線過敏症。

8).皮膚:皮膚そう痒。

9).その他:浮腫、全身倦怠感、発熱、潮紅、発汗、味覚障害、血糖値上昇、尿糖陽性、血清総蛋白減少。

警告

1.劇症肝炎等の重篤な肝障害による死亡例が報告されているので、定期的(少なくとも1カ月に1回)に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察する。2.AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、LDH上昇、Al−P上昇、γ−GTP上昇、ビリルビン上昇等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

3.副作用として肝障害が発生する場合があることをあらかじめ患者に説明するとともに、食欲不振、悪心・嘔吐、全身倦怠感、そう痒、発疹、黄疸等が現れた場合には、本剤の服用を中止し、直ちに受診するよう患者を指導する。

慎重投与

1.薬物過敏症の既往歴のある患者。

2.ワルファリン投与中の患者。

相互作用

併用注意:ワルファリン[ワルファリンの抗凝固作用を増強するとの報告がある]。

高齢者

高齢者への投与

本剤の臨床試験成績から、高齢者と非高齢者において副作用の発現率及びその程度に差がみられていない。しかし、本剤は主として肝臓で代謝されており、高齢者では肝機能等の生理機能が低下していることが多く高い血中濃度が持続する恐れがあるので、用量に留意して患者の状態を観察しながら慎重に投与する。

適用上の注意

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

取扱い上の注意

安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(室温、3年間)の結果、フルタミド錠125「KN」は通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。

その他の注意

本剤の投与により尿が琥珀色又は黄緑色を呈することがある。

保管上の注意

遮光。

組成・性状

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品名 フルタミド錠125「KN」

成分・含量 1錠中、フルタミド125mg含有

添加物 ラウリル硫酸ナトリウム、結晶セルロース、無水乳糖、部分アルファー化デンプン、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム

性状 淡黄色の素錠

大きさ 直径:約8.6mm 厚さ:約3.7mm 重量:約235mg

外形 <<図省略>> <<図省略>> <<図省略>>

識別コード KN414

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薬物動態

<生物学的同等性試験>

フルタミド錠125「KN」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(フルタミド125mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中活性代謝物OH−フルタミド濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された(添付文書の図、表)。

図 OH−フルタミドの血漿中濃度推移

<<図省略>>

表 薬物動態パラメータ

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               判定パラメータ                         参考パラメータ

               AUC0→48hr(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(hr) T1/2(hr)

フルタミド錠125「KN」  3220.0±507.9        272.4±32.3  2.4±0.5  9.5±3.4

標準製剤(錠剤、125mg) 3313.7±554.4        257.7±25.1  2.3±0.5  10.3±2.6

(Mean±S.D.、n=14)

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血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

<溶出挙動>

フルタミド錠125「KN」は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたフルタミド錠の溶出規格に適合していることが確認されている。