Antaa DI

drug

メサラジン錠500mg「日医工」

メサラジン徐放錠

5-ASA製剤 >>

特徴

  • 小腸~大腸で放出。メサラジンを主に小腸か

専門医コメント

内服開始後1-2週間以内に下痢の悪化、発

用法・用量

1.潰瘍性大腸炎:通常、成人にはメサラジンとして1日1500mgを3回に分けて食後経口投与するが、緩解期には、必要に応じて1日1回の投与とすることができる。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日2250mgを上限とする。但し、活動期には、必要に応じて1日4000mgを2回に分けて投与することができる。通常、小児にはメサラジンとして1日30〜60mg/kgを3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日2250mgを上限とする。2.クローン病:通常、成人にはメサラジンとして1日1500mg〜3000mgを3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。通常、小児にはメサラジンとして1日40〜60mg/kgを3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌

1.重篤な腎障害のある患者[腎障害が更に悪化する恐れがある]。2.重篤な肝障害のある患者[肝障害が更に悪化する恐れがある]。3.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

4.サリチル酸エステル類又はサリチル酸塩類に対する過敏症の既往歴のある患者[交叉アレルギーを発現する恐れがある]。

用法・用量に関連する注意

<用法・用量に関連する使用上の注意>

1.1日4000mgへの増量は、再燃緩解型で中等症の潰瘍性大腸炎患者(直腸炎型を除く)に対して行うよう考慮する。

2.1日4000mgを、8週間を超えて投与した際の有効性は確立していないため、患者の病態を十分観察し、漫然と1日4000mgの投与を継続しない。

腎機能用量

CCr<30:禁忌(サラゾスルファピリジンよりも吸収されるため腎障害がさらに悪化するおそれがある)

透析:重篤な腎障害では禁忌だが、腎機能が廃絶していれば使用可能と考えられる。腎不全患者では5-ASAは蓄積するという報告があるため減量を考慮する

適応

クローン病、潰瘍性大腸炎(重症を除く)

効果・効能

潰瘍性大腸炎<重症を除く>、クローン病。

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1.重大な副作用(頻度不明)

1).間質性肺疾患:間質性肺疾患(好酸球性肺炎、肺胞炎、肺臓炎、間質性肺炎等)が報告されているので、発熱、咳、呼吸困難、胸部X線異常等が現れた場合には、投与を中止し適切な処置を行う。

2).心筋炎、心膜炎、胸膜炎:心筋炎、心膜炎、胸膜炎が現れることがあるので、胸水、胸部痛、心電図異常等が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。3).間質性腎炎、ネフローゼ症候群、腎機能低下、急性腎不全:間質性腎炎、ネフローゼ症候群、腎機能低下、急性腎不全が現れることがあるので、投与期間中は腎機能検査値に注意するなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。

4).再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少症:再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少症が現れることがあるので、投与期間中は血液検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。

5).肝炎、肝機能障害、黄疸:肝炎、AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、投与期間中は肝機能検査値に注意するなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。

6).膵炎:膵炎が現れることがあるので、投与期間中は血清アミラーゼの検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。

7).中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。

8).薬剤性過敏症症候群:初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状が現れることがある(なお、ヒトヘルペスウイルス6再活性化(HHV−6再活性化)等のウイルス再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意する)。

その他の副作用

2.その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。

1).皮膚:(頻度不明)発疹、皮膚そう痒感、丘疹、紅斑、蕁麻疹、脱毛。2).消化器:(頻度不明)下痢、腹痛、血便、下血、アミラーゼ上昇、嘔気、腹部膨満感、食欲不振、便秘、口内炎、粘液便、嘔吐、舌変色・口腔内の変色・胃内容物の変色・便の変色等(舌の黒色変色・口腔内の黒色変色・胃内容物の黒色変色・便の黒色変色等)。

3).肝臓:(頻度不明)AST上昇(GOT上昇)・ALT上昇(GPT上昇)・γ−GTP上昇・Al−P上昇・ビリルビン上昇等の肝機能異常。4).腎臓:(頻度不明)クレアチニン上昇・尿中NAG上昇・尿中ミクログロブリン上昇・尿蛋白等の腎機能異常、尿着色。

5).血液:(頻度不明)白血球減少、好酸球増多、貧血。6).その他:(頻度不明)発熱、頭痛、関節痛、全身倦怠感、浮腫、筋肉痛、CK上昇、ループス様症候群、むくみ、末梢神経障害、眩暈、胸部痛、頚部痛、CRP上昇。

慎重投与

1.腎機能低下している患者[排泄が遅延し副作用が現れる恐れがある]。2.肝機能低下している患者[代謝が遅延し副作用が現れる恐れがある]。3.サラゾスルファピリジンに対する過敏症のある患者。

重要な基本的な注意

1.メサラジンにより過敏症状(発熱、腹痛、下痢、好酸球増多等)が発現することがあり、また、潰瘍性大腸炎が悪化・クローン病が悪化することがあるため、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う。2.サラゾスルファピリジンでアレルギー症状がみられた患者に本剤を投与したところ、同様のアレルギー症状が認められたため、サラゾスルファピリジンでアレルギー症状がみられた患者に本剤を投与する場合は注意する。

3.間質性腎炎が報告されているため、投与中はクレアチニン等の腎機能をモニターする等、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止する等の適切な処置を行う。

4.肝炎、肝機能障害、黄疸が報告されているため、投与中はAST(GOT)、ALT(GPT)等の肝機能をモニターする等、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止する等の適切な処置を行う。

5.本剤をメサラジン注腸剤と併用する場合には、メサラジンとしての総投与量が増加することを考慮し、特に肝機能低下又は腎機能低下している患者並びに高齢者等への投与に際しては適宜減量するなど、十分に注意する(併用時に異常が認められた場合には、減量又は中止する等の適切な処置を行う)。

相互作用

併用注意:文献による報告があるため、併用に注意する。

1.利尿剤、ステロイド剤[臨床検査値(尿量、尿中ナトリウム、カリウム及び塩素イオン)の変動に注意する(動物実験(ラット)で、メサラジンの大量投与(300mg/kg)により、尿量及び尿中ナトリウム、カリウム及び塩素イオンの排泄増加がみられる)]。

2.アザチオプリン、メルカプトプリン水和物[骨髄抑制が現れる恐れがある(本剤は、チオプリンメチルトランスフェラーゼ活性を抑制するなど、これらの薬剤の代謝を阻害するとの報告がある)]。

高齢者

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能(腎機能、肝機能等)が低下しているので、低用量(例えば750mg/日)から投与を開始するなど慎重に投与する。

妊婦・授妊婦

妊婦・産婦・授乳婦等への投与

1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[海外において新生児に血液疾患(白血球減少症、血小板減少症、貧血)が起きることが報告されており、妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。なお、メサラジンの動物実験では催奇形性は認められていない]。2.授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避ける[ヒト母乳中へ移行することが報告されており、また、国内及び海外において乳児に下痢が起きることが報告されている]。

小児等

小児等への投与

小児等における使用経験は限られているので、小児等では、専門医の管理下で安全性と治療の有益性を考慮した上で本剤を使用する。

適用上の注意

1.服用時:本剤は二分割して服用可能であるが、放出調節製剤であることより、噛まずに服用する。また、乳鉢による混合粉砕は避ける。

2.薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。(取扱い上の注意)

安定性試験:本品につき加速試験(40℃、相対湿度75%、6カ月)を行った結果、メサラジン錠250mg「日医工」及びメサラジン錠500mg「日医工」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

その他の注意

1.本剤は保存中わずかに着色することがあるが効力に変化はない。2.本剤のコーティング剤のエチルセルロースは水に不溶のため、糞便中に白いものがみられることがある。

保管上の注意

気密容器、遮光。

組成・性状

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

販売名 メサラジン錠500mg「日医工」

剤形・色調 灰白色〜淡灰黄色の斑点入りの白色〜淡黄色の素錠で、割線を有する。

有効成分の名称 メサラジン

含量(1錠中) 500mg

添加物 セルロース、ポビドン、エチルセルロース、タルク、ステアリン酸マグネシウム、その他1成分

外形 表面 <<図省略>>

質量:750mg

裏面 <<図省略>>

直径:7.3×17.1mm

側面 <<図省略>>

厚さ:5.5mm

本体コード ◇799

包装コード ◇799

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

薬効薬理

生物学的同等性試験

酢酸誘発潰瘍性大腸炎モデル及びTNB※誘発大腸炎モデル(いずれもラット、1群15匹)を用いて肛門〜結腸部における障害抑制作用を検討し、統計解析を行った結果、メサラジン錠250mg「日医工」は標準製剤(錠剤、250mg)と生物学的同等性が確認された。

※TNB:2,4,6‐trinitrobenzenesulfonic acid

薬物動態

1.生物学的同等性試験

メサラジン錠250mg「日医工」及び標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ4錠(メサラジンとして1000mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。

また、それぞれ4錠を食後単回経口投与した場合においても、同様に両剤の生物学的同等性が確認された。

メサラジン錠500mg「日医工」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日 薬食審査発第1124004号)」に基づき、メサラジン錠250mg「日医工」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。

<メサラジン錠250mg「日医工」:絶食時投与>

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

                 判定パラメータ                       参考パラメータ

                 AUC0→24(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(hr) t1/2(hr)

メサラジン錠250mg「日医工」 3252±1155         1144±568    2.0±0.9  5.5±6.0

標準製剤(錠剤、250mg)   3278±1119         1257±799    2.2±1.2  5.4±3.2

(4錠投与、Mean±S.D.、n=12)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

<<図省略>>

<メサラジン錠250mg「日医工」:食後投与>

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

                 判定パラメータ                       参考パラメータ

                 AUC0→24(ng・hr/mL) Cmax(ng/mL) Tmax(hr) t1/2(hr)

メサラジン錠250mg「日医工」 9709±3558         3279±1270   3.9±0.8  1.1±0.3

標準製剤(錠剤、250mg)   9671±4769         3428±1776   3.6±0.5  1.5±1.4

(4錠投与、Mean±S.D.、n=12)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

<<図省略>>

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

2.溶出挙動

メサラジン錠500mg「日医工」は、日本薬局方医薬品各条に定められたメサラジン徐放錠の溶出規格に適合していることが確認されている。